スマートウォッチ業界では珍しくないこと

「Pixel Watch 4」のチップ、3世代連続で変わらずか。バッテリーや充電速度は改善の見通し

多根清史

Image:Yasin Hasan/Shutterstock.com

Googleの次世代スマートウォッチ「Pixel Watch 4」は、Pixel Watch 2および3と同様に、「Snapdragon W5 Gen 1」チップセットを3世代連続で搭載する予定であると報じられている。

この噂話は、Android製品情報サイトAndroid Authorityが「Google内部の情報源」に基づいて伝えたものである。新型プロセッサーの搭載を期待していたユーザーにとっては、やや肩透かしの内容かもしれない。

もっとも、スマートウォッチにおいては高い処理能力が求められるわけではなく、数世代にわたって同一チップが使われ続けることは珍しくない。実際、Apple Watch Series 6・7・8も発熱管理やセンサーデバイスといった周辺部分には改良が加えられていたが、コア性能自体には大きな変化がなかった。

次期Pixel Watch 4では、41mmモデル(コード名:kenari)と45mmモデル(コード名:meridian)の2モデル構成が継承される見通しである。これらのコードネームは、いずれも『スター・ウォーズ』に登場する惑星の名に由来しており、ともにLTE版とWi-Fi版のバリエーションが用意される予定だ。

また、両モデルともバッテリー容量が増加するとのことだ。41mmモデルは307mAhから327mAhへと約7%増加し、45mmモデルは420mAhから459mAhへと約9%の増量が見込まれている。さらに、充電速度も向上する予定だが、現時点では具体的な数値は明らかにされていない。

なお、クアルコムは次世代スマートウォッチ向けチップ「SW6100」を開発中と噂されている。しかし現時点ではまだ準備が整っていないとみられ、今回は従来チップの続投とされたようだ。2026年モデル以降には、Google独自チップへの移行が進む可能性も指摘されているが、今年は現状維持の形となる。

とはいえ、Snapdragon W5 Gen 1が劣った選択肢というわけではない。Pixel Watch 3もこのチップを搭載しつつ非常に高い評価を受けており、「Android向けの最高のスマートウォッチ」と評する声もある。次期Pixel Watch 4も、実績ある構成を引き継ぎつつ、堅実な改良が加えられる製品となりそうだ。

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