CEOではあるものの、主に広告関係の面倒を見ていました。
Xのリンダ・ヤッカリーノ氏がCEOを退任。後任は未発表

イーロン・マスク氏がTwitterを440億ドルで買収し、社名をXに変更してから数か月後にCEOに就任したリンダ・ヤッカリーノ氏が、約2年間を経て同職を退任することを発表した。
ヤッカリーノ氏は「イーロンと初めてXのビジョンについて話したとき、この会社の並外れた使命を遂行するまたとないチャンスだと思いました」「言論の自由を守り、会社を建て直し、Xをなんでもアプリに替えるという責任を託してくれた彼には、感謝してもしきれません」と述べている。
ヤッカリーノ氏はXに加わる前はNBCユニバーサルに勤め、グローバル広告事業のトップを担当していた。ヤッカリーノ氏のXにおける主な役割は、CEOとして「事業運営」を監督し、Xがソーシャルプラットフォームとして安全性とモデレーションポリシーに大胆な変更を加える中で、広告主の要求に応えるために尽力して来た。
とはいえ、一貫していたのはイーロン・マスク氏には反対しないという点だ。あるときはマスク氏が広告主に対し「くたばれ」などの暴言を浴びせた後、ヤッカリーノ氏はマスク氏の発言は「当社の立場に関する明確な見解」だと主張した。そして「Xは言論の自由とメインストリートのユニークで素晴らしい交差点」だとし、「私たちの意義深い活動を信じてくださるパートナーの皆様、ありがとうございます」と言ってのけていた。
ヤッカリーノ氏の在任中にXは、Instagramが立ち上げたTwitter風SNSのThreadsや、Twitterをルーツとする分散型SNSとして、ゆっくりと進化を続けているBlueskyといった代替プラットフォームとの競争にも対処しなければならなかった。
現在も、Xが買収したマスク氏のAI企業xAIのGrokが、白人至上主義的発言を連発して物議を醸したばかりであり、Xに絡む問題は尽きることがない。そんな中でのヤッカリーノ氏の退任に対し、イーロン・マスク氏は一言「貢献に感謝する」とだけコメントした。
- Source: Linda Yaccarino(X)
- via: The Verge CNBC