M4 Ultraは開発中止となった模様
iOS 18内部ビルドにM5/A19/C2モデムの手がかり。数か月以内に搭載デバイス発売か

アップル社内で開発中の未発表チップがiOSの内部ビルドから発見されたとする動画を、米AppleInsiderが紹介している。この動画は当初、中国の動画サイト「bilibili」で公開されたもので、現在は英語字幕付きのバージョンがYouTubeでも視聴可能となっている。
問題のビルドは一般ユーザー向けのものではなく、主にハードウェアテスト用として用いられる「NonUI(ユーザーインターフェース非搭載)」版であり、iPhone 16の試作機から見つかったものであるという。
このビルドには、以下の未発表Apple Siliconチップが参照されていた。
- Tilos:A19ベースのチップと推測される
- Thera:A19 Pro(CPID: T8150)
- Hidra:M5ベースチップ(CPID: T8142)
- Sotra:M5 Pro(CPID: 不明)
- Bora:A18ベースのApple Watch用チップ(CPID: T8320)
- Proxima:アップル自社開発のBluetooth/Wi-Fiコンボチップ
- C4020:第2世代Appleモデム「C2」とされる
「Hidra」や「Sotra」といったコードネームは、いずれもノルウェーの島に由来しており、アップルがチップ開発時に地名をコード名に用いる方針とも整合する。なかでもHidraは、M5シリーズのベースモデル(ProやMaxではない標準型)であると見られており、次期14インチMacBook ProやMacBook Airへの搭載が予想されている。
また、C4020(C2モデム)は、現行のC1モデム(iPhone 16eに搭載)の後継とされ、省電力性や通信安定性の向上、すなわちバッテリー駆動時間の改善が期待されている。
Proximaは、かねてより噂されていた独自開発のBluetooth/Wi-Fiコンボチップであり、これによりBroadcomへの依存を低減する狙いがあるとみられる。
一方、今回のビルドで言及がなかった点として注目すべきなのは、「M4 Ultra」チップの存在である。M4シリーズはこれまで「Max」までの展開にとどまっていたが、今回のリークからは、M4 Ultraの開発が2024年3月までに中止された可能性が高いと考えられる。
さらにソフトウェア内には、ハプティック(触覚フィードバック)ボタンを搭載したiPhoneの試作プロジェクト、「Bongo」の痕跡も確認されている。この機能は、かつてiPhone 15 Proへの搭載が検討されたと報じられたが、実現には至らなかった。iPhone 16シリーズでも、最終的には採用が見送られたようである。
なお、M5チップ搭載のMacBookモデルや、A19/A19 Proチップ搭載のiPhone 17シリーズは、今後数か月以内に正式発表されると予想されており、今回のリーク情報とも符合している。なお、iPhone 17の標準モデルについては、前年のA18チップが引き続き採用される見通しが強い。
- Source: 诗篇里的落花(YouTube)
- via: AppleInsider