筆者も落選しました
Switch 2、初期出荷は初代の約3倍か。それでも全世界で争奪戦に

昨日、マイニンテンドーストアにて「Nintendo Switch 2」(以下、スイッチ2)の抽選販売に申し込んだユーザーの当選・落選が発表され、X(旧Twitter)などSNS上には歓喜と落胆の声が入り混じるかたちで溢れ返った。Nintendo Directのナレーションを務める人気声優も落選を報告しており、抽選は極めて公正に実施されていることがうかがえる。
任天堂の古川俊太郎社長は、公式Xアカウントを通じて声明を発表。日本国内だけでおよそ220万人もの応募があったことを明かし、これは同社の事前想定を大きく上回る規模であり、6月5日の発売日に用意される出荷数を大幅に超えていると述べた。抽選結果が発表される前のタイミングで「相当数のお客様が当選しないこと」を先に謝罪したうえで、今後も継続的に生産・出荷を行っていく方針を示している。
では、実際にスイッチ2は発売日にどれほどの台数を用意しているのか。米Bloombergは、全世界で600万台〜800万台にも上るとのアナリスト予測を報じている。
日本のゲーム関連株に詳しいアナリストPelham Smithers氏は「日本はNintendo Switchのインストールベースの約3分の1を占めており、全世界で660万件前後の予約注文があったと見積もられる」と述べている。
ただし、この数字にはいくつかの前提がある。まず、220万人という応募者数は任天堂公式オンラインストアでの抽選受付に限定されたものであること。さらに、「2025年2月28日時点で50時間以上のプレイ時間があること」「Nintendo Switch Onlineに累積で1年以上加入していること」といった、非常に厳しい応募条件を満たしたユーザーの数にすぎない。
これらの条件をクリアできなかった潜在的な購入希望者を含めれば、実際の需要はその数倍に達する可能性がある。
今回の600万台〜800万台という出荷予測は、少し前に大手リサーチ会社Sanford C. Bernstein(バーンスタイン)のアナリストが指摘していたことだ。また、工場からの出荷状況から推測された700万台前後という数字ともほぼ合致している。
これをもとに試算すれば、日本国内向けの初期出荷台数はおおよそ200万台〜270万台と見積もられる。初代Nintendo Switchの世界同時発売時における全世界出荷台数が約274万台だったことから、決して小さな数ではない。しかし、スイッチ2の需要には追いつかない規模でもある。
Bloombergは、過去にソニーのPS4およびPS5が発売後の最初の2か月でそれぞれ約450万台を販売し、いずれも過去最高レベルのローンチを記録したと指摘している。スイッチ2は、それさえ上回るというわけだ。
なお、米国とカナダではすでに4月24日から予約受付が始まっているが、ベストバイやウォルマートといった大手小売チェーンのオンラインストアではアクセスが集中し、サイトが一時ダウンするなどの混乱が発生した。先着順の予約方式であったことも拍車をかけ「カートに入れても決済まで進めない」「予約完了メールが届いた後にキャンセル通知が届く」といった報告が相次いでいる。
任天堂は、第1回の抽選販売に落選したユーザーについて、再度の応募手続きを不要とし、自動的に4月28日以降に開始される第2回の抽選対象へと繰り越す方針を明らかにしている。ただし、本体の種類を変更したい場合は、一度キャンセルしてから再応募する必要がある。