しかし日本では実質2万円近くの値上げになるかも
「iPhone 14」標準モデル、13から価格据え置きか
今年秋の「iPhone 14」シリーズは、諸般の事情が織り込まれて13世代よりも値上げされるとの説が有力となっていた。しかし戦略的な観点から、少なくとも標準モデルの価格は前年から据え置かれるとの噂が報じられている。
この噂の発信源は、韓国のブログ「Naver」のユーザーyeux1122氏の投稿だ。このアカウントは「iPhone 14 Pro」には8GBものRAMが搭載される(13 Proより2GB増量)といち早く予想し、他の複数の情報源もそれを裏付けている。
さて最新の投稿によると、アップルは全世界的にスマートフォン市場が減速するなかで売上を伸ばし、需要の落ち込みを打ち消すために、iPhone 14のベースモデル(標準価格モデル)の販売価格を凍結することを決めたという。
これまで値上げ予想の材料としては、生産コストの増加やサプライチェーンの不安定性が指摘されていた。しかしアップルの「最高経営幹部」らはそれを踏まえた上で決定を下した、とのことだ。なお情報源は「米国の大手金融機関」とし、「iPhone関連の噂の精度は9割以上」と添えられているが、米MacRumorsは独自に裏付けが取れなかったとコメントしている。
もしiPhone 14の開始価格がiPhone 13と同じだとすれば、米国ではiPhone 12以来、ベースモデルは3年連続で同じ799ドルということになる。
もっとも今年の大きな違いは、標準モデルのうち5.4インチの「mini」が消え、代わりに6.7インチの「Max」(あるいはPlus)の登場が予想されることだ。iPhone 13 miniは699ドル~だったが、今年は最小サイズが6.1インチとなるため、「iPhone 14シリーズで最も安いモデル」は13シリーズから100ドル高くなる見通しだ。
また、ここ数年は「全モデルが同じ最新プロセッサ搭載」の横並びだったが、今年はProモデルのみ「A16 Bionic」採用で、標準モデルは13シリーズと同じA15のままだと見られている。とはいえ、その他の部品の改善や設計の見直し、RAMを増やすことで、性能が向上するとの説も有力だ。
たしかに「iPhone 14は13から価格据え置き」は、アップルファンにとって朗報だろう。だが、それは米国に限ってのこと。アップルは7月初めに製品を一斉値上げしており、iPhone 13(128GBモデル)も9万8,800円(以下、税込表記)から11万7,800円と引き上げている。
つまり日本でのiPhone 14の価格は「iPhone 13と同じ」としても11万7,800円となり、昨年よりも2万円近くも割高となりそうだ。