キャンピングカーでは物足りない人に

【動画】「移動住宅 ルビシャック」カナダの無限軌道メーカーが製作

Image:Rubitracks

カナダのメーカーRubitracks(ルビシャック)は、ピックアップトラックやSUVなどを雪上・全地形対応車両にするための無限軌道を開発しているが、プロモーションの一環として、4つの無限軌道上に一戸の小型住宅を構築(建築?)し、それが走行する様子を動画で公開した。

移動式の家といえば、アニメ映画『ハウルの動く城』を思い出す人が多そうだが、この動画で紹介される移動住宅「Rubishack」は、かなりコンパクトながら映画『移動都市/モータル・エンジン』に登場しても違和感がなさそうな雰囲気を醸し出している。また意外に走行速度も高い。

名前にshack(小屋)が含まれているとおり、外観は一戸建てながらその中身はワンルームで、家具といえばベッドがあるだけの簡素なもの。移動式であるためガスや水道は通じていない。そのため、実用上の感覚としては大きなキャンプ用テントに近いかもしれない。

外装に使用した木材は、もともとは明るい色だったが、Rubitracksはコーヒーと紅茶の染料を試用して風合いを出し、さらに酢を吹きかけることで素朴な雰囲気に仕上げたと言う。すべて自然素材でできており、排気ガスを出す以外は低環境負荷な住宅となっている。

走行する際に前方になる側の窓は非常に大きくなっており、走行時の視界確保と、通常生活時の採光性を高めている。さらに窓の外には鉢植えの花が飾られて、オフロードを爆走する傍らで心を和ませてくれる。

前方の外壁には、普通の家には取り付けられていないヘッドライトと方向指示器があるが、これは古いスクールバスからのお下がりを使用した。また側方の窓の外には大型トラックからとってきたような巨大なミラーが配置されているので、運転席から後方の確認もできる。

室内の配置は、前方の大きな窓の側にダブルサイズのベッドがあり、運転席は後方に配置されている。こうすることで、左右の窓から広く外界を見渡すことができるようだ。なお、ベッドの位置の床下にこの家の動力となるエンジンが配置されているのは、防音効果を狙ってのことかもしれない。ちなみに、外壁や天井、床下にはしっかりと断熱材が使われているので快適性は高いはずだ。

Rubishackの構築にかかる費用は、走行装置だけで5,000~10,000ドル、さらにその上に立てる家をどこまで豪華にするかによって大きく変わる。今回製作したモデルは60,000~70,000ドルといったところだと説明されている。ただし、あくまでこれはプロモーション用なので、追加の物件を用意する予定はないようだ。

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