Web版が利用可能

TweetDeck、Mac版アプリが7月1日で提供終了。「さらなる改良と新バージョンの試験のため」

Image:TweetDeck

Twitterは、Mac向けのTweetDeckアプリの提供を7月1日に終了すると発表した。Twitterいわく「TweetDeckのさらなる改良と新たなプレビューの試験に集中するため」とのこと。

TweetDeckは複数アカウントを切り替えて利用できるTwitterクライアントアプリで、複数のタイムラインをマルチカラムで同時に見ることができるのが大きな特徴だ。2008年に最初のバージョンがリリースされ、2009年と2010年にはiPhone版、Android版がリリースされた。

その後2011年にはTwitterに買収され、Adobe AIRベースからWindows、Mac OS X版がそれぞれのネイティブアプリ、Chromeアプリをリリースしたが、2013年には最新のウェブアプリ版にリソースを集中させるとしてモバイル版の開発を終了。2016年にはWindows版のアプリも提供を停止している。

今回の発表により、残っていたMacアプリ版のTweetDeckも終了が決まったわけだが、Twitterは「ウェブ版TweetDeckはまだ使えるうえ、(現在開発中の新バージョンの)TweetDeck Preview版を試すための招待状もまだしばらくは配布される予定だ」としており、TweetDeckが完全に消え去ってしまうわけでないことを強調している。

9to5Macは、Unite for macOSやCoherence Xといったサービスを利用することで、Chromeブラウザーで動作するウェブアプリをmacOS用のネイティブアプリ化して扱うことができると指摘している。さらに、TweetDeckをベースに開発されたTweetenという選択肢も残されている。そのため、MacユーザーはいますぐTweetDeckのようなマルチカラムでのTwitter利用を諦めなければならないわけではない。

TweetDeckについては、ここ最近、Twitterの有料サービス「Twitter Blue」の機能の一部になるのではないかとのうわさも出ている。

Twitter Blueは、月額3ドルでTwitterに関するいくつかの便利機能が利用可能になるサービスだ。たとえば投稿を実際に行う前にプレビューできたり、広告が挿入されなくなったり、スレッドをリーダーモードで閲覧できるようになるなど、実験的な機能を提供している。

Twitterを買収し、新オーナーになろうとしているテスラ・SpaceXのイーロン・マスク氏は、Twitterの収益増加のためにサブスクリプションサービスを最大限活用することを考えているとされる。そのためTweetDeckをTwitter Blueに加え、そこにユーザーを誘導することも考えられなくはない。

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