責任者フェデリギ氏はバグ潰しに注力中

アップル、「iOS 18」開発を一時停止か。バグ撲滅のため

Image:Apple

iOSの最新メジャーアップデート「iOS 17」が配信されてから1か月以上が経ち、そろそろ次期「iOS 18」に関心が集まる頃だろう。しかし、アップル社内ではiPhone、iPad、Mac、その他のデバイス向けの次期ソフトウェア・アップデート開発を一時停止したとBloombergが報じている。

この決定は先週アップル社内で発表されたもので、初期バージョンでバグが多発したため、品質管理を徹底することがその理由だという。エンジニアには新機能の追加よりも欠陥を修正し、ソフトウェアのパフォーマンス向上に集中することが求められたそうだ。

アップルは先月、iOS 18、iPadOS 18、macOS 15の最初のバージョンを完成させたという。最初のマイルストーンということで「M1」と名付けられ、通常であれば直ちに「M2」に取り掛かる。しかし、今年は「2つ目のマイルストーンリリースの作業開始を遅らせ」て、バグの除去を最優先としたというわけだ。

アップルのソフトウェア開発トップであるクレイグ・フェデリギ氏は近年、ソフトウェアのバグを確実を潰すことに注力している。数年前のiOS 13もバグだらけだったため(最初の2か月で8回の更新)、開発体制を全面的に見直したと報じられたこともあった。

今回のiOS 18開発でも、フェデリギ氏が率いるソフトウェア・エンジニアリング管理チームが、内部テストで見落とされていたバグをあまりにも多く発見したため、問題に対処するために1週間もの見直しを行うことになったという。

その1週間、エンジニアらが既存のソフトウェア改善だけに取り組めるよう、新機能に関する開発はすべて停止されていた。そして今週から、iOS 18やその他OSの新機能開発が再開されるそうだ。

現時点でiOS 18の開発を一時中断したことが、将来のリリース時期にどれほどの影響があるかは不明である。とはいえ、見切り発車的にバグだらけのメジャーアップデートが配信され、ユーザーもアップルも不幸になるよりは、慎重に慎重を重ねる方がいいのかもしれない。

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