GTAシリーズを無料で遊べるようになるかも

Netflix、クラウドゲームのテスト地域を拡大。『イカゲーム』等のモバイルゲーム化計画も

Image:Faiz Zaki/Shutterstock.com

Netflixはゲームストリーミングのベータ版を米国にも拡大すると公式ブログ記事で発表した。8月にカナダとイギリスで開始したときと同じく「限定的」ベータテストとのことだ。

同社のゲームストリーミングは、スマートTVおよびPC/Mac上で遊べるものだ。クラウドサーバー上で実行したゲームをストリーミングするため、各端末には高い処理能力は不要である。対応プラットフォームのリストは、8月に報じたものと変わっていない。

スマートTVでプレイする場合は、iPhoneまたはAndroid端末にNetflixの「Game Controller」アプリをダウンロードする必要がある。PCやMacユーザーは対応ブラウザでNetflix.comにアクセスし、キーボードとマウスを使って操作できる。

初期テストと同じく、提供タイトルはNight School Studio制作のホラー風味のアドベンチャー『Oxenfree』と、宝石採掘ゲーム『Molehew’s Mining Adventure』の2本のみ。

Netflixはユーザー離れを食い止めるため、2021年から世界各国で無料ゲームを提供している。今のところモバイル端末向けが中心となっているが、それ以外への拡大も目指す動きを見せている。

The Wall Street Journalは、同社がビデオゲーム業界への本格的な進出に取り組んでいると報じている。過去2年間に買収したゲーム開発スタジオを活用し、自社の人気映画やテレビ番組をベースにしたタイトルの制作を進めているとのことだ。

具体的には『イカゲーム』や『ウェンズデー』などのヒット作を題材にしたゲームが、今後数か月のうちにモバイル端末でプレイできるという。さらに『タイラー・レイク -命の奪還-』や『ブラック・ミラー』、それにシャーロック・ホームズ関連シリーズのゲーム化も検討しているそうだ。

また超人気ゲーム『グランド・セフト・オート』シリーズにつき、権利元のテイクツー・インタラクティブ・ソフトウェアとのライセンス契約を結ぶことも協議しているという。

先月20日時点でNetflixのゲームは全世界で7050万回ダウンロードされ、昨年9月の3040万回から増加している。が、それは大手ゲームパブリッシャーの数分の1に過ぎず、毎日プレイしている人はNetflix加入者のうち1%にも満たないとの調査結果もあった

有名タイトルを題材としたゲームであれ、大人気を集める保証はどこにもないことは、日本のマンガ原作ゲームを見渡しても分かることだ。Netflixが成功するまで投資を続けるのか、それともGoogle Stadiaのような末路をたどるのか、今後を見守りたいところだ。

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