有名人たち(のAI)は個別の役を演じます

Meta、Llama 2ベースのAIチャットボット「Meta AI」発表。大坂なおみなど著名人28人をアバターに起用

Image : Meta

ハリウッドでは、いまだ全米俳優組合(SAG-ATFRA)が大手スタジオや動画ストリーミング企業を相手に、AI・コンピューターで生成した俳優アバターの取扱いに関する報酬を巡ってストライキを続けているが、Metaはそうした問題には絡んでいないようだ。

Metaは、イベント「Meta Connect 2023」で、WhatsApp、Instagram、Messengerを含むメッセージングプラットフォームに、著名人28人の顔を使用したAIキャラクターによる独自の「Meta AI」チャットアシスタントを導入すると発表した。

「Meta AI」は、旅行の計画立案、質問への回答、テキストプロンプトからの画像生成など、様々な目的で使用できる汎用チャットボットとして設計されている。このAIチャットボットはスポーツ、音楽、ソーシャルメディアなどさまざまな分野の有名人との協力に基づいて構築されており、完全にAIで動作するという。

28人の著名人には、テニスプレイヤーの大坂なおみから、インフルエンサーのMr.Beast、パリス・ヒルトン、フットボール選手のトム・ブレイディ、歌手のスヌープ・ドッグなどが含まれ、Metaのさまざまなプラットフォーム(チャット、VRエクスペリエンスなど)でユーザーとの対話に呼び出せるようになるとのこと。

これらのAIアバターは、今年早くにリリースされたLlama 2という大規模な言語モデルに基づいており、本物にしか見えないその肖像もAI技術によって描画されているとのこと。また、MetaはAIが不適切な発言をしないよう、潜在的な問題のある使用例を特定し、解決するために6,000時間以上を費やしたと述べている。

現時点では、Metaの新しいアシスタントはその強化学習のためにInstagramやFacebookの公開ユーザーデータを使用していないという。ただ、MetaのVP of generative AIであるAhmad Al-Dahleによれば、「社会的な統合」を通じてチャットボットの有用性を向上させることを目指しているとのことだ。

Metaによれば、有名人AIは水曜日に限定ベータ版として提供が開始されたとのことだが、実際の使用例はまだ報告されていない。

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