裁判所はマイクロソフトの自業自得だとコメント

新型「Xbox Series X」2024年末に発売予定。マイクロソフト自らがリーク

Image:Microsoft

マイクロソフトは2024年末、デザインと機能を一新したXbox Series X改訂モデルを発売する予定だ。公式にアナウンスしたわけではなく、FTC(米連邦取引委員会)と同社の裁判にて提出された新たな文書から意図せず明らかになった。

コードネーム「Brooklin」と呼ばれる新型Xboxは、まるで過去のMac Proのような円筒形となり、光学ディスクドライブは搭載されない。内蔵ストレージは従来の1TBから2TBへと倍増し、前面にUSB-Cポート(PD機能付き)、そして「まったく新しい、より没入感のあるコントローラー」が同梱されるという。

新型Xbox Series X本体は、Wi-Fi 6E(現行モデルはWi-Fi 5)やBluetooth 5.2に対応。「電力効率向上のため」チップの回路線幅を(現行の7mから)6nmに縮小し、PSU(電源ユニット)の電力も15%削減されるとのこと。発売価格は、Xbox Series Xと同じ499ドルが予定されている。

かたや新型コントローラー「Sebile」(開発コード名)は、白と黒のツートンカラーで、2024年初頭に69.99ドルで発表される予定だ。加速度センサーが搭載され、持ち上げるだけでゲームパッドが起動。さらにクラウドへの直接接続、Bluetooth 5.2接続に対応している。

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また流出した製品画像には、「精密な触覚フィードバック」と、それを実現するVCAハプティクス(振動コンポーネント)が「スピーカーとしても機能する」仕様も挙げられている。ボタンやスティックの動作もより静かとなり、スティックは交換可能なモジュラー式になるという。

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マイクロソフトのロードマップには、改訂版Xbox Series Sも掲載されている。つい先日、1TB版のXbox Series Sが発売されたばかりだが、2024年9月にはWi-Fi 6EとBluetooth 5.2に対応した新型(コード名ELLEWOOD)が登場。そして11月には、上記Xbox Series X改訂版の発売が暫定的に計画されている。

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Xbox Series X|Sは、ストレージの増設コストが高くつく傾向があり、たとえば1TBの専用拡張カードは3万円近い。そもそもパッケージ版ソフトはほぼ販売していないため、ディスクドライブなしもデメリットにはなりにくい。

そんななか、内蔵ストレージがプラス1TB、しかもコントローラーも改良された新型が出るのであれば、現行モデルの買い控えが起こっても不思議ではない。マイクロソフトにとって、今回のリークは大打撃となり得るだろう。

訴訟を担当した米連邦地裁は、裁判文書が流出したのはマイクロソフトの責任だとコメントしている。裁判所が当事者から送られた文書をファイル保管所にアップロードし、それを第三者が閲覧できる形だが、その上で同社が不要な文書を渡したり、機密部分に黒塗したりしていなかったということだろう。マイクロソフトは自ら、前代未聞の巨大リークをしてしまったわけだ。

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