マスク氏はグライムスのステージで踊り、元従業員は訴訟を起こす

X、解雇した元従業員との仲裁申し立て費用だけで約51億円の負担に直面

Image:Shaheerrr / Shutterstock

X(Twitter)はイーロン・マスク氏が会社を手にして以来、大規模な体制変更と人員削減を行なう一方で、サプライやオフィスの家賃など、様々な支払いを止めた。そのなかには会社を退職または解雇した従業員への退職金支払いも含まれている。

しかし、それで支払われなかった側が黙っているはずもない。今週、元従業員のクリス・ウッドフィールド氏がデラウェア地区裁判所に提出した書類によれば、元従業員から起こされた解雇および退職金未払いに対する仲裁案件が2200件にのぼり、Xが負担しなければならない仲裁申立てにかかる費用だけでも約350万ドル(約51億円)が未払いで、JAMS裁判外紛争解決手続システムによる代替紛争解決を遅延させていると主張している。

JAMSのウェブサイトによると「2者間の案件の場合は申立手数料は2000ドル」「雇用の条件として必要な契約または合意に基づく案件の場合、従業員負担額は400ドルに減額」されると記されている。JAMSは、この基本料金がXの2200件の仲裁案件全体に適用されると決定した。そのため、合計の未払い費用は約350万ドルということになり、さらにその他の手数料が上乗せされる可能性がある。

しかし、X側の弁護士は、従業員に対して任意の問題を仲裁で解決するように命じてはいないため、大部分の申立手数料の負担義務はないと主張しているとのことだ。

大手企業の多くは、合法な場合、従業員に対して雇用時に仲裁契約に署名させる場合がある。これは機密情報を保護するため、またはその他の理由から、従業員が裁判所で自由に話すことを制限し、まず裁判官から免除を得るようにするためだ。また仲裁を、特に訴訟に敗訴した場合に従業員が巨額の弁護士費用負担を被らないようにする方法として支持する声もある。

しかしこのやり方には、従業員や将来の雇用希望者が、企業が従業員にどのように対応しているか、および関連する以前のケースで何が起こったかを知るのが難しいとして、会社都合の秘密主義的な方法だと批判する意見もある。

ウッドフィールド氏は、Xを対象とする自身の訴訟は、サンフランシスコ連邦裁判所に提起された別の元従業員による集団訴訟と類似するものだと述べている。この訴訟は、マスク体制下で解雇された元Twitter従業員たちが、退職金と引き換えに紛争仲裁手続きを取るするよう強制することで、Xが必要な申立手数料負担を回避し、891件の仲裁案件を遅延させたと主張するものだった。

CNBCはウッドフィールド氏のほかにも、進まない仲裁手続きから抜け出して訴訟を起こそうとする動きがあるとしており、今後のXの対応が注目されるところだ。

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