スパイ要素などのストーリー構成が似ている

米Gizmodo編集長がアップルを提訴。映画『テトリス』が著書の盗作だと主張

Image:Apple TV+

米テクノロジー系メディア、Gizmodoの現編集長を務めるジャーナリストのダニエル・アッカーマン氏が、アップルおよびTetris Company、脚本家のノア・ピンク氏らに対して訴訟を起こした。同氏は、アップルが制作したApple TV+向け映画『テトリス』が、著書『The Tetris Effect(邦題:テトリス・エフェクト―世界を惑わせたゲーム)』から、いろいろな要素を模倣した作品だと主張している。

アッカーマン氏は『The Tetris Effect』の執筆においてTetris Companyと数年間のやりとりがあったが、書籍の出版後、映画やテレビドラマ化などの展開をしようとすると、法的措置などを持ち出してきて妨害したと主張している。また、アップルが制作した映画には、著書から「同じ雰囲気、トーン、アプローチ、シーン」でコピーされ「書籍の特定の部分や出来事から多くを好き勝手に借用している」とした。そして映画やテレビ化のために作品をライセンスするオプションは通常、作家にとって重要な収入源だと説明している。

またアップルやその他関係者には、映画『テトリス』の予告編が公開されてすぐに、本編公開前にこの映画に含まれる法的な問題点を解決するよう連絡したものの、要求が通ることはなかったとアッカーマン氏は述べている。

ただこの書籍もアップルの『テトリス』も、同じゲームにまつわる同じ歴史的事実を扱っている点には注意が必要だ。歴史的事実は著作権法では保護されないため、同じ史実を物語にまとめれば、同じように見える部分があることは避けられない。

アッカーマン氏もそれについてはわかっており、訴訟では物語を伝える際の雰囲気が書籍を模倣しているというところに重点を置いている。そして、そこにオリジナルな要素での類似点、たとえば女性ガイドとして現れた人物が実はKGBのエージェントだったところなどが、書籍のなかの推測に基づいているとした。

訴状ではさらに、書籍は「歴史的な記録を適用するだけでなく、彼自身の独自の研究と創造力を重ねて、冷戦スパイスリラーのスタイルで魅力的なノンフィクション作」であるとしたうえで、「他の記事や執筆物とは異なり、実際のゲームプレイやファンに重点を置かず、周囲の物語、アクションシーン、選手間の対立関係に集中している」点も、映画は書籍とまったく同じアプローチを取っているとその類似点を強調している。

なお、記事執筆時点では、アップルやThe Tetris Companyは、アッカーマン氏の訴えに対してコメントを出していない。

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