日本のアーティストには対応が不十分かも

iPhoneでChatGPTが使えるアプリ「Petey」、Apple Musicのプレイリスト作成にも対応

Image:Modum B.V.

Apple Watch上でAIチャットボットChatGPTを利用できるアプリPetey(旧名watchGPT)は、「手首から音声で対話できる」ことが大きな話題を集めた後、iOS版も提供が始まっている。watchOS版よりも素早く回答が得られるほか、ショートカットによりSiriと入れ替えることもでき、ChatGPTをより身近なものにしたと好評を得ているようだ。

そのPetey最新版(バージョン2.1)では、Apple Musicと接続できるようになり、ユーザーの好みに合わせたプレイリストを作成したり、曲をApple Musicライブラリに追加できるようになった。

そのやり方は、たとえば「明るく楽しいプレイリストを作って」と好みを述べてプレイリスト作成を指示。すると条件と符合する曲の一覧が提示された後に、Apple Musicとの連携を許可するボタンが表示される。これをタップするとプレイリストが作成できるようになり、名前を付けるとApple Musicのライブラリにも反映される仕組みだ。

またプレイリストを作らなくとも、1曲ずつ試聴もできる。画面下にはそれぞれの曲のプレビューが表示されて再生でき、左にスワイプすれば他の曲も選べる。気に入った曲があれば、右の3点メニュー(…)をタップして「Apple Musicで開く」/「ライブラリに保存」などが選択可能だ。

もっとも、現時点では日本語での質問、あるいは日本のアーティストに関しては十分に機能していないようだ。一例としては「90年代のアニソンのプレイリストを作って」と頼むと、「残酷な天使のテーゼ」など5曲を紹介してくるものの、プレイリストとしては「RHYTHM EMOTION」1曲入りしか作ってくれないという具合である。

本機能と共に、バージョン2.1では最新のAIモデル「GPT-4」にアクセスできるようになったほか、アプリアイコンの選択やバグ修正など、いくつかのアップデートが提供されている。

これらの機能を利用するには、もちろんApple Musicに加入していることが前提だ。またiOS版のPeteyを使うには、サブスクリプションのBasic(月額900円)かPremium(月額3500円)のいずれかに課金するか、自らのOpenAI APIキーを使う必要がある。

かたやwatchOS版もGPT-4に対応しつつ、アプリ内購入で400円の買い切りということで、より敷居が低い。こちらもテキスト/電子メール/SNSを通じてチャットの結果をシェアできたり、音声で質問して回答も読み上げられるなど、十分にSF的な体験ができる。まずは、Apple Watch版を試してみてもよさそうだ。

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