約7年もソフトウェアアップデートを続けるのが逆に驚き

iOS 17/iPadOS 17ではiPhone Xや初代iPad Proがサポート打ち切りか

Image:Neirfy/Shutterstock.com

アップルが現地時間6月5日より開催する世界開発者会議「WWDC」では、「iOS 17」や「iPadOS 17」をはじめとした次期システムソフトウェアの概要が発表される見通しだ。そして毎年メジャーアップデートの際に注目が集まるのが、「どの過去モデルが対象外となるか」ということである。

この点につき、iOS 17とiPadOS 17では、iPhone 8、iPhone 8 Plus、iPhone X、第1世代の9.7インチと12.9インチiPad Pro、第5世代iPadのサポートが打ち切られるとの有力情報が伝えられている。これら列挙されたデバイスは、いずれも2015年11月から2017年11月の間に発売されたものだ。

この噂は、アップルのソフトウェア更新につき予測の実績がある@Fame_G_Monster氏が述べていることだ。同氏はTwitterアカウントに鍵をかけているが、米MacRumorsほか複数の情報源がツイートを確認している。

今回の情報が正しければ、iOS 17とiPadOS 17ではA11 Bionicチップ以前のチップを搭載した大半のデバイスが対象外となる。ただA10 Fusionチップを搭載した第6世代と第7世代iPadと、A10X Fusionチップ採用の第2世代10.5インチおよび12.9インチのiPad Proは、iOS 15から引き続きサポートされるようだ。

数年前、iPhone 4からiPhone Xまで、つまりA11以前のほぼ全てのAシリーズチップ搭載デバイスに、修復不可能な脆弱性が見つかっていた。この「checkm8」と呼ばれるセキュリティの穴は「bootrom exploit」、すなわち読み出し専用領域(ROM)にあるため、アップルも事後的に修正できない。

そのためchekcm8により、該当するデバイスは最近のiOSバージョンでも脱獄(メーカーが許諾していないシステム権限の乗っ取り)され続けており、アップルにとって頭の痛い問題だったと思われる。

昨年のiOS 16とiPadOS 16では、iPhone 6s、iPhone 6s Plus、iPhone 7、iPhone 7 Plus、初代iPhone SEやiPod touch全モデル、第2世代iPad Airや第4世代iPad miniなど、かなり多くのデバイスがサポートを打ち切られた。

とはいえ、たとえばiPhone 6sは2015年発売であり、約7年もソフトウェアアップデートが続けられたのは驚きではある。こうして過去モデルでも息長く最新機能が追加されていくことが、iPhoneの高いリセールバリュー(下取り価格)を支えているのだろう。

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