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犬が首をかしげるのは「よくわからないから」との研究結果

Image:mloren/Shutterstock.com

ハンガリー・ブダペストにあるエトヴェシュ・ロラーンド大学の動物行動学者が、犬が首をかしげる動作は、何かよくわからない問題があり、それを理解しようとする際に現れるとの研究結果を報告した。

研究者は「犬はさまざまなシチュエーションにおいて首をかしげる動作をするが、それは自分に追って何か大事なことがあるときに現れる動作のようだ」と述べている。そして「この行動は音の知覚に強く関連しているようで、人間と同じように注意深くなにかを聞こうとしているときや、すこし理解が及ばない状況にあるときにこの動作が出ているのかもしれない」としている。

実験では、40匹の犬とその飼い主が対象となり、飼い主がペットに、犬用のおもちゃを取ってくるように指示した様子をビデオ撮影した。研究者は、まずそのビデオのすべてで、すべての犬が首をかしげていることに気づいたという。

さらに注意深くビデオをチェックすると、指示されたとおりのオモチャを持ってきた犬の43%がオモチャを探す際に首をかしげていたのに対し、持ってこられなかった犬のなかで首をかしげる動作をしたのは、たったの2%だったこともわかった。

ただしこれは、首をかしげない犬が役立たずだと言っているわけではなく、研究者は「特定の状況下で、飼い主がおもちゃの名前を言ったときに、才能のある犬だけが良い傾向を示しているのだ」とした。つまり、犬は自分が興味ある状況でなおかつ、何かを理解しようと集中する際に首をかしげているのだろうということだ。人間と同じように、より集中して何かを聞こうとしているとき、または少しわからないことがあり注意して聞いているときに、つい首をかしげてしまうのだろう。

ちなみに、犬が首をかしげる方向はどちらか一方で決まっているという。そして今後の研究では、動物がなにかのジェスチャーを引き起こす他の音や経験を特定していくことを目指している。

この研究がどんどん掘り下げられていけば、動物のさまざまな動作の理由が判明するはず。それを理解することで、動物が何を考え、求め、言わんとしているのか、もっとわかるようになるかもしれない。