インパネはもはや不要に?

BMW、フロントガラス幅いっぱいに広がるディスプレイを発表

Image:BMW

BMWが、クルマのフロントガラス幅一杯を使用するヘッドアップディスプレイ(HUD)、「BMW Panoramic Vision」を発表した。このディスプレイは、BMWの次世代EVプラットフォーム「Neue Klasse」を採用するクルマに搭載される予定だ。

Panoramic Visionでは、ドライバー自身が視界のどこに、どのような情報を表示させるかを設定することが可能。道路を見る視線を大きく動かすことなく、必要な情報を適切なタイミングで見られるため、BMWは「目は道路に、手はハンドルに」というスローガンを、新たな次元に引き上げると述べている。また、設定にもよるものの、従来ならインパネ内に示されていた情報を、車内の全員が見られるように表示することもできるという。

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BMWは、1980年代にBMW 7シリーズで初めてデジタル・ディスプレイを備えたオンボード・コンピューターを搭載し、2001年に登場した最初の「iDrive」ではスイッチやボタンを減らして、モダンでスッキリしたインテリアをドライバーに提供してきた。BMWが初めてHUDを搭載するクルマを量産したのもその頃で、その流れの延長線上にいまのPanoramic Visionがあるという。

今年1月にラスベガスで開催されたCES 2023では、BMWは「i Vision Dee」を発表し、Panoramic Visionと同様の拡張されたHUDが、将来的にディスプレイ制御や没入感あるユーザーエクスペリエンスのデザインに使えることを示していた。

そして、9月にミュンヘンで開催されるIAA Mobility 2023では、BMWグループはPanoramic Visionに加え、Neue Klasseプラットフォームにおける新しいiDriveシステム用の、さらに新しい制御や情報要素を発表する予定とのことだ。

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