Snapchatの「My AI」も使っています

「ChatGPT API」提供開始。アプリや製品にAIを統合できるように

Image:CHUAN CHUAN/Shutterstock.com

OpenAIは、話題のAI言語生成ツール「ChatGPT」および音声合成モデル「Whisper」について、アプリから利用可能にするAPIの提供を開始した。さらに利用規約の変更によって、AI機能改善のためのデータ提供は開発者からの許可制となるほか、30日間のデータ保管ポリシーを追加している。

ChatGPT APIは「gpt-3.5-turbo」を使用しており、素のChatGPTだけでなく、何かの特徴を持たせるよう学習させたバージョンをアプリに利用できる。すでにAPIは、Snapが2月末に立ち上げたチャットボット「My AI」や、オンライン学習ツール「Quizlet」のバーチャル・チューターなどに採用されている。また、チャットボット以外でもその力を発揮できるとのことだ。

Image:Snap

もちろん、ChatGPT APIの利用は無料というわけではなく、価格は1000トークン(約750ワード)あたり0.002ドルだ。また大口の開発者向けに、標準的なAPIが許容する以上のトークンに対応する、専用容量オプションも用意されるという。

Whisper APIのほうは、9月に発表したオープンソース版のWhisper音声テキスト変換モデル(文字起こしモデル)をサーバーとして提供し、クライアントとしてそれを利用できる。ここで利用できるWhisperはオープンソースとして入手できるものと同じだが、Open AIによると極限まで最適化しているため、非常に高速かつ扱いやすいという。こちらのAPIは開発者が1分あたり0.006ドルを負担する格好で、さまざまな言語と英語の橋渡しをすることになるだろう。

なお、冒頭に述べた利用規約の変更は、ユーザーからのフィードバックに基づくとのこと。OpenAIはこれまでユーザーが私用した情報をAIの強化に利用していたが、APIを通じて送信されたデータは、開発者側がオプトイン(明示的に許可)しない限り、今後は「サービス改善」のために利用しないという。さらに30日間のデータ保管ポリシーを追加して「ユーザーのニーズに応じてより厳格な保持オプション」を提供するとしており、APIについても、AIモデルへの入出力に用いたデータの所有権はユーザー側のものになるとしている。

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