Radeonユーザーなら試してみたいかも
個人開発者がAMD RadeonにNVIDIA DLSS 5の主要機能「ほぼすべて」を移植。初期版からパフォーマンスも向上

個人開発者のダニエル・ブランコ氏は今年9月、AMD Radeon GPUでNVIDIAのDLSS 5ニューラルレンダリング技術を動作させる DLSS-NRプロジェクトの最初のバージョンをリリースし、一部で話題となった。そして今回、ブランコ氏は最新バージョン0.8.0アップデートをリリースし、Radeon RX 9000、7000、6000シリーズ(それぞれRDNA4、3、2を搭載)に、「DLSS の主要機能ほぼすべて」を移植したという。
ゲーミングGPU界隈で長年NVIDIAのGeForceを相手にしのぎを削ってきたAMD Radeonは、NVIDIAのDLSSに匹敵する独自機能としてFSR技術をユーザーに提供している。だが、この技術では、アップスケーリング、フレーム生成、Ray Regeneration、 Latency Reductionといった機能を提供しているが、DLSSに比べるとゲーム側のサポートが少ない。さらに、DLSS 5が備えるような、ゲームの見た目改善する新しいニューラルレンダリングと同等の機能はまだ提供できていない。

だが、ブランコ氏のDLSS-NR-on-AMDプロジェクトでは、モッダー(ゲームを改造して楽しむ人々)たちが非対応ゲームでDLSS 5を動作させるのに使用しているDLSS 310.9.16の改変版Neural Renderingビルドを、Radeonに対応させることに成功したとのことだ。これにより、Radeon GPU搭載グラフィックカード上で、DLSS 5ニューラルレンダリングが実行可能になる。
面白いのはブランコ氏のプロジェクトにはAMDのFSR 4.1.1 アップスケーリングも含まれていると記載されていることだ。FSR 4.1.1 を具体的に含めることで、DLSS-NRを使用していてもすでにFSRをサポートするゲームでの互換性を確保する必要がなくなり、一貫したバージョンのFSRをMODで使用できるようになる。
ただ、ブランコ氏は、DLSS-NR-on-AMDの最初のバージョンからいくつかの改良を加えた結果、出力品質はNVIDIA GPUでDLSSをネイティブに動作させた場合と非常に似ているものの、「一部のエフェクトは100%正常に動作しない可能性がある」としている。とはいえ、RX 9070 XTを使用し1080p解像度で行ったテストでは、90~100FPSでプレイ可能だったとし、RTX 5070 Tiのパフォーマンスに肩を並べられるよう、日々改良を重ねているとも述べている。
DLSS-NR-on-AMDは、FSR、DLSS、またはインテルのXeSS技術を使用するDirectX 12ゲームにおいて、Radeon RX 9000、RX 7000、RX 6000シリーズを搭載するグラフィックカードに対応している。MODをインストールするためのNeuralHub MODローダーが用意されており、それを使うことで、すでにインストールされている対応ゲームを検出、MOD導入用のUIも表示される。
無事にMODを導入できれば、ゲーム内でFSR、DLSS、またはXeSSを有効にすることでMODが起動し、NeuralHubでゲーム用に設定した設定を反映するとのことだ。
なお、コミュニティサイトRedditでは、すでにDLSS-NR-on-AMDを試したユーザーから報告があがっており、ネイティブ動作のFSRに対しパフォーマンスに遜色はないとする評価がある一方で、複数のゲームで使用したところフレームレートが1桁台にまで低下したとの報告もある。PCのハードウェア構成は無数にあり、試されているゲームも様々であるため、ひとつひとつを完全に動作させることは困難かもしれないが、少なくともAMD GPUでもDLSS 5のニューラルレンダリング機能が使える「かもしれない」というだけで、このプロジェクトには意義があると言って良さそうだ。
- Source: DLSS-NR-on-AMD(GitHub)
- via: Tom's Hardware
