絞り値の変化でどう変わる? 使い分けを解説
カメラ初心者にも簡単!iPhone 18 Proの新機能「可変絞り」を試した

アップルが最新の「iPhone 18 Pro」と「iPhone 18 Pro Max」を発表した。18 Proシリーズの大きな進化のひとつは、48MP Fusionメインカメラに搭載された可変絞りだ。
2025年のiPhone 17 Proシリーズは3つのメインカメラをすべてを48MP化し、望遠撮影や動画機能を強化したが、メインカメラの絞り値はF1.78で固定されていた。iPhone 18 Proシリーズでは、さらに明るくなったF1.48のレンズと可変絞りにより、メインカメラの暗所性能と表現力を大きく高めている。
今回はこの新しい可変絞り機能の使い方を中心に解説しながら、18 Proシリーズのファーストインプレッションをレポートする。
17 Proからの進化。Maxと通常のProの違いをおさらい
カメラには絞り、シャッタースピード、ホワイトバランスを手動で調整でき、ヒストグラムも表示できるPro専用の写真コントロールが拡張されている。
18 Proと18 Pro Maxのカメラ機能は共通だ。主な違いは画面サイズと本体の大きさ、重さ、バッテリー駆動時間で、18 Proはディスプレイが6.3インチ、質量211g。18 Pro Maxはディスプレイが6.9インチ、で質量は249g。ビデオ再生時間はそれぞれ最大36時間、最大45時間となる。

なお、カメラ機能の強化以外にも、新しいA20 Proチップと従来比3倍の表面積を持つ次世代ベイパーチャンバー(冷却機構のひとつ)によるパフォーマンスの持続性向上、より小さくなりながら3つのライブアクティビティが同時に表示できるDynamic Island、そしてバッテリー駆動時間の延長が「18 Proの進化」に含まれる。
Apple Store価格は256GBモデルで18 Proが219,800円、18 Pro Maxが239,800円から。いよいよスタート価格が20万円台を超えてきた。
カメラの可変絞り機能は18 Proの両方のモデルに載っている。なので、携帯性を優先するなら18 Pro、画面の見やすさと電池持ちを求めるなら18 Pro Maxという、ひとつの選択基準がある。
新機能の「可変絞り」とは何か
カメラの絞りは、レンズを通る光の量を調整する機構だ。F値が小さいほど開口部は大きくなり、多くの光を取り込める。値を小さくすると被写界深度が浅くなる、つまり写真や動画のピントが合っているように見える奥行の範囲が狭くなるため、その効果を狙って手前の被写体を際立たせて背景にボケ味を付けやすい。
反対にF値を大きくすると取り込める光の量は減るが、手前から奥までピントが合って見える範囲が広がる。
従来のiPhoneにも、撮影後にポートレート写真のボケ量をF値表示で変える機能はあった。ただし、これは主にソフトウェアによる演算でボケ味をつくる「被写界深度コントロール」だ。
iPhone 18 Proは、メインカメラのレンズ内に備える6枚のレーザーカット羽根を、新しいローター機構で物理的に開閉する。iPhoneのカメラとして初めて、取り込む光量と被写界深度を撮影時に物理的に変えられる点が面白いのだ。

可変絞りはデフォルトでは自動(Auto)設定になっているが、これをマニュアルに切り替えられる。マニュアルで選べる設定はF1.48、F1.8、F2.8、F4.0の4段階。オートでは被写体や明るさ、動きに応じてiPhoneが絞りを選ぶ。
新しいセンサーと画像処理も組み合わせ、暗所画質や集合写真で奥側の人物を明瞭に写す性能も高めている。絞りのほかにも、シャッタースピードや露出、ホワイトバランスなどの項目をマニュアルで決められるようになった。
だが、当然ながらiPhone 18 Proシリーズのすべてのユーザーが、あらゆる撮影シーンをマニュアルで設定を追い込んで撮りたいわけではない。カメラアプリを起動すると、まずすべての設定がAutoになっている。インターフェースの上部に、ユーザーが普段から頻繁に使いたいマニュアル設定のためのショートカットアイコンが並べられるので、これをタップすると可変絞りなどの項目に素速くアクセスできる。
アップルによれば、今後はデベロッパ向けにも絞りを制御するAPIが提供されるという。絞りについては純正カメラアプリの4段階の間に、より細かな設定を加えることもできるだろう。ただし、48MP Fusionメインカメラの光学性能の限界を超えて、例えば「F4.0よりも絞る」ことはできない。
iOSのカメラアプリで可変絞りを使う方法
可変絞りが働くのは48MP Fusionメインカメラを使う1倍と2倍による撮影時だ。まずカメラアプリを開き、「写真」で画面上部のコントロール領域を長押しする。するとドロワーが現れ、ウィジェットを編集するような感覚で「レンズ絞り」を追加できる。
同じ要領でシャッタースピード、ホワイトバランス、ヒストグラムも並べられる。普段のカメラ画面を自分向けに組み替える仕組みだ。

撮影時に絞りのアイコンをタップし、「自動」または4つのF値を選ぶ。F値を切り替えるとすぐに、光源に生じる光条などの変化もiPhoneのディスプレイ上で確認できる。撮影結果を見ながら試せるのがよい。
迷ったら自動のままでよいが、18 Proを手にしたら一度はマニュアルで同じ被写体を撮り比べてほしい。差が分かりやすいのは、被写体に近づき、その背後まで距離を取れる場面だ。
iPhoneの小さなセンサーでは、本格的なデジタル一眼レフカメラほど劇的にボケ味が変わるわけではないが、F1.48とF4.0を比べると、背景の輪郭や奥にある物の見え方に違いが出る。
身近な被写体を撮ってみた
F1.48は、夜の街や室内、料理など光量が乏しい場面に最適な設定だ。絞りを最も開いて光を多く取り込めるので、シャッタースピードを確保しやすい。また、背景をぼかして、手前の被写体を引き立てたい撮影シーンにも向いている。


F1.8は、人物撮影で被写界深度のバランスを取りやすく、アップルもポートレート向けの設定として位置付ける。顔だけでなく服装や周囲の雰囲気も残したいスナップに使いやすい。
F2.8はテーブルフォトや複数の小物、街角のスナップなど、主役を保ちながら周囲の情報も見せたい場面に合う。F1.8との差は控えめなので、近い被写体と離れた背景を一緒に入れると効果を確認しやすいだろう。


F4.0は、集合写真や風景、建築物など、画面の奥までシャープに見せたい場面で活躍する。ただしF4.0を選ぶと、特に暗所で手ブレや被写体ブレが起きやすくなるため、端末をスタンドなどに固定するか、シャッタースピードも合わせて確認したい。
さらに点光源や金属などの強い反射光を入れると、6枚の羽根に由来する星形の光条を写せる。先週アップルのスペシャルイベントで体験したiPhone 18 Proによる試写のデモでは、照明や楽器に反射するスポットライトにより生まれる光条の味わいを記録できた。

可変絞りの魅力は、ピントが合って見える範囲や光の表情を、ユーザーが意識しながら選べるようになったところにある。オート撮影の気軽さを保ちながら、少し踏み込めば写真表現の仕組みまで学べる。iPhone 18 Proを買ったなら、使わない手はないだろう。まずは同じ構図をF1.48とF4.0で撮り比べるところから始めてみてほしい。


