あくまでテキストやナビなどの簡単表示、写真や動画は対象外
サムスンもディスプレイ内蔵スマートグラスに着手か。Metaとは異なる「両眼表示」も検討とのうわさ

サムスンは今年7月、Android XRを搭載するディスプレイ非搭載のインテリジェントアイウェア(スマートグラス)を発表した。この製品はGentle Monster、Warby Parkerといったブランドと共同で開発が進められており、Metaの同種製品である「Ray-Ban Meta」に競合する格好となっている。
そんななか、韓国のサプライチェーン情報誌The Elecは、サムスンが今度はレンズ内ディスプレイを搭載するスマートグラス「Meta Ray-Ban Display」などと同種の製品の開発を始めたと報じている。
同誌の情報筋によると、サムスンは先月、スマートグラス向けマイクロディスプレイの開発をサムスンディスプレイに依頼したという。提示した要件は形状、情報の表示範囲、色、価格など多岐にわたるが、Even Realitiesのスマートグラス「Even G2」などが採用する緑だけの単色表示といったものではなく、カラー画面の採用を目指している模様だ。
ただし、パネルサイズは0.2インチ(約0.5cm)ほどと小さく、それをユーザーの視界に視認できるサイズに拡大投影する格好になるという。また、XrealなどのARグラスが採用する高解像度・高コントラストなパネルではなく、表示される明るさの階調が16段階(4ビット)と限定的なことから、このパネルはテキストや通知その他のアイコン、ナビゲーション用の矢印といったシンプルな情報の表示が主な用途と考えられる。
また、サムスンは情報をレンズ前方の広い範囲に表示することを望んでおり、その実現には広いFOV(視野角)の確保が技術的な課題になるという。ただし、ディスプレイを左右に配置する両眼表示方式にするか、片側だけに置く単眼表示方式にするかは、まだ決まっていないとされる。
Meta Ray-Ban Displayは右レンズだけに画面を備えた設計で、前方の視界を遮らないよう、表示領域が視界の端になるように配置している。サムスンが両眼表示方式を採用すれば、Metaとの大きな違いになりそうだ。
このスマートグラスは、スマートフォンを主端末とするコンパニオン機器として設計されているという。
サムスンはスマートフォンやスマートウォッチなど、自社製ハードウェア同士の連携に強みを持つ。Metaのスマートグラスもスマートフォンを主端末としているが、サムスンには自社のGalaxyスマートフォンと緊密に連携できる利点がある。仮に、サムスンのスマートグラスがMeta Ray-Ban Displayと似たものになったとしても、ソフトウェアやGalaxy製品との連携によって、使い勝手には大きな差が出てくるかもしれない。
なおThe Elecは、業界関係者がこのサムスンの新たなスマートグラス製品の発売時期を2027年後半から2028年前半と予想しているものの、パネルの開発や製品検証の進み具合次第だと伝えている。
