Anthropicは何度も著作権侵害で提訴された過去あり

ソニーとワーナー、Anthropicを著作権侵害で提訴。「史上最大級の知財窃盗」と非難

多根清史

Image:Samuel Boivin/Shutterstock.com

先週末、大手音楽出版社のソニー・ミュージックパブリッシングと、ワーナー・ミュージック・グループ子会社のワーナー・チャペル・ミュージックは共同で、生成AI開発企業Anthropicおよび同社CEOのダリオ・アモデイ氏、さらに幹部1名を提訴した。

両社はこの訴訟を「史上最大規模かつ最も露骨な知的財産権侵害のひとつ」と呼んでいる。

訴状では、Anthropicおよびアモデイ氏らがAIモデル「Claude」を訓練する目的で「著作権で保護された作品を違法に、BitTorrent(P2Pファイル共有ソフトおよびTorrentプロトコルを用いたネットワーク)やウェブスクレイピング、直接ダウンロードなどといった厚顔無恥な行為を大規模に繰り返してきた」と主張している。

原告側は陪審裁判を求めるとともに、侵害された作品1件あたり最大15万ドル、さらに著作権管理情報の削除行為1件あたり最大2万5000ドルの支払いを求めている。訴状では、「音楽出版社が著作権を持つ膨大な数の楽曲」がClaudeモデルの訓練のために違法に収集されたと主張しており、損害賠償額は数十億ドルに達する可能性がある。

Anthropicを巡っては、著作権侵害を理由とする訴訟が相次いでいる。今年初めには、やはり音楽出版社であるコンコード・ミュージック・グループ、ユニバーサル・ミュージック・パブリッシング・グループ、アブコ・レコード(ABKCO Records)が、2万曲を超える楽曲を違法にダウンロードしたとして訴訟を起こし、30億ドル超の法定損害賠償を請求していた

これ以前にも、書籍の海賊版をAIの学習に使用したとして作家などの著作権者グループが同社を提訴している。この訴訟は最終的に、Anthropicが米国の著作権訴訟として過去最大規模とされる15億ドルの和解金を支払うことで合意した。また2023年には、ユニバーサル・ミュージック・パブリッシング・グループ等が、AIモデル「Claude 2」が著作権で保護された楽曲の歌詞を無断利用したとしてAnthropicを提訴していた。

Anthropicは、今年4月に強力なAIモデル「Mythos」を発表したことで急速に知名度を高め、現在は株式上場(IPO)を目指しているとみられている。

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