『三国志・戦略版』で知られている開発スタジオ
Alibaba『三国志』ゲーム開発子会社売却へ。AI・クラウドへの投資

中国テック大手のAlibabaグループは、ゲーム開発子会社のLingxi Gamesを、アジアのプライベート・エクイティ・ファンドTrustar Capitalに売却することで合意したと報じられている。LingxiのCEOであるZhou Bingshu氏が今月初めに従業員向けに送った社内メモで合意が明らかになった。
中国・広州を拠点とするLingxiは、日本ではコーエーテクモとのスマートフォンアプリ『三国志・戦略版』の共同開発スタジオとして知られている。
Reutersは情報筋の話として、Alibabaが受け取る金額は20億ドル以上になると報じている。一方Bloombergは、Lingxiの評価額は「少なくとも15億ドル規模」と見積もっている。
匿名の関係者2人によると、アリババは以前から同スタジオの売却先を探していたという。また、Lingxiが2023年後半に検討していた資金調達も、中国政府がオンラインゲーム業界への規制強化を提案した影響で停滞していたとのことだ。
今回の合意報道によれば、Alibabaは保有するLingxiの全株式を譲渡し、自社グループ内でのゲーム開発からは完全に撤退することになる。
この動きはAIやクラウドに経営資源を集中させる戦略の一環とみられる。Alibabaは2025年初め、AIやクラウドインフラに500億ドル超を投じる計画を発表したが、その後、同社はデータセンターの構築コストを考慮すると500億ドルという数字は超えるだろうと述べ、同社は5年以内にAIによる収益を1,000億ドルにすることを目標としている。
Alibabaは2024年末にも、大型スーパーマーケットチェーンや百貨店部門の保有株式を売却し、合わせて約26億ドルを得ている。
さらに今年1月には、半導体設計部門T-HeadのIPOを準備しているとも報じられており、こちらもAI事業に向けた資金調達の一環とみられる。T-Headは、Alibabaがクラウドを中国製ハードウェアで稼働させる比率を高めていく計画の中核に位置づけられている。
同じ中国テック大手のテンセントも、かねてより日本の複数のゲームスタジオへの投資について、選別や縮小を検討していると報じられていた。AIブームが勢いを増すなか、中国テック大手では資金配分の見直しが進んでおり、その影響がゲーム開発企業にも及び始めているようだ。
- Source: Reuters
- via: Tom's Hardware
