テスラはFSDのせいではないと主張
テスラが住宅に突っ込み1人死亡、米当局が調査入り

6月19日に発生した、テスラが暴走して住宅に突っ込み、中にいた76歳の女性を死亡させた事故に関し、米運輸省道路交通安全局(NHTSA)と米国家運輸安全委員会(NTSB)が調査を開始した。
SNSに投稿された被害女性宅の防犯カメラ映像には、非常に高速で走行して自宅に飛び込んでいく自動車の姿が映っていた。
ハリス郡保安官のエド・ゴンザレス氏によると、テスラが自宅に突っ込んだせいで死亡した女性の遺族は、過失致死罪で起訴されたドライバーとテスラの両方をすでに訴えている。遺族は事故当時ドライバーがFSDを使用していたと話したと主張しているが、テスラはこの意見に懐疑的な姿勢を示している。
テスラのイーロン・マスクCEOはこれを真っ向から否定するコメントをXに投稿した。マスク氏いわく「これは全く理にかなっていない。FSDは住宅街の道路をゆっくり走行するはずだが、これは高い速度での衝突だった」と主張した。
テスラのAI責任者であるアショク・エルスワミー氏もこれに同調し、おそらくドライバーがFSDを強制解除しようとしたとの見解を述べた。
同氏いわく「ドライバーは、アクセルペダルを全開にすることでFSDを強制的に解除したが、その後もアクセルを踏み続けたままだった」とのことだ。そして「すべての事実を知らないかもしれない一般の人々の心に、このような疑念を植え付けることは、彼らがより安全になるFSD技術を利用するのを妨げる可能性がある」と自社を擁護した。
一般的な自動車に搭載されるクルーズコントロール機能などは、ブレーキペダルを踏むことでそれを解除できるようになっている。ドライバーがこの機能を解除しようとする際に取る行動は、減速するときだからだろう。
これはテスラも同じで、ブレーキを踏めばFSDは解除される。もし本当に、アクセルを100%踏み込むことでもFSDを解除できる設計であり、それをドライバーたちに推奨しているのだとしたら、同社の考え方には疑問を持つ人が大勢出てくることだろう。
今回の事故について考えられる原因は、ドライバーがアクセルとブレーキを踏み間違えていた可能性だ。コンビニなどで自動車が店に飛び込む事故がよく起きるのと同じで、パニックに陥ったドライバーがブレーキを踏むつもりでアクセルを踏み込んでいた可能性が最も現実的な原因ではないだろうか。
いずれにせよ、NHTSAとNTSBが詳しく調査をすることで、原因は明らかになるだろう。ちなみに、NHTSAとNTSBにおける事故調査の発動条件の違いは以下のとおりで、調査は独立して行われる。
- NHTSAの調査発動条件 :NHTSAは、消費者の苦情、現場報告、または製造業者のデータに基づき、車両部品に欠陥がある可能性を示唆する欠陥調査を開始する。調査は自動車が搭載する技術に関する分析を含み、一般的な交通事故は対象外。最終的には米国法典第49編第30118条に基づくリコール命令につながる可能性がある
- NTSBの調査発動条件 :NTSBの調査対象となるのは、商用車との衝突事故で死亡者または重傷者が出た場合、スクールバスの事故で死亡者が出た場合、または国家的に重要な特定の安全上の問題が生じた事故
- Source: PCMag
- via: The Guardian(1) (2)
