地上の電力不足を「24時間太陽光」で解決、ただし放射線と排熱が強敵
Google、SpaceXと提携検討か。宇宙にAIデータセンター構築を計画

Googleが、自社の軌道上データセンター計画「Project Suncatcher」の一環として、衛星打ち上げ用ロケットのパートナーとしてSpaceXと協議していると、The Wall Street Journalが報じている。
もし実現すれば、すでにクラウドや通信分野で競合関係にあるGoogleとSpaceX(およびxAI)が、一部領域で協力する構図となる。ただし現時点ではあくまで「協議中」であり、正式提携には至っていないという。
Googleは2025年末頃から、宇宙にデータセンター拠点を構築する「Project Suncatcher」構想を進めている。太陽光発電と自社TPUを組み合わせた「軌道AIクラウド」を目指すとしており、衛星の設計・製造ではPlanet Labsとも協力している。一方、イーロン・マスク氏は今年2月、SpaceXとxAIを統合し、100万基の軌道上データ衛星を打ち上げる計画を発表していた。
Googleのスンダー・ピチャイCEOとマスク氏はともに、軌道上データセンターは不可避な存在になるとのビジョンを示している。ピチャイ氏は11月のFox Newsのインタビューで、「10年ほど先には、データセンターを構築するより一般的な方法として見られるようになることに疑いはない」と語った。
かたやマスク氏も、前述の統合発表において、3年以内に衛星がAI計算能力を生み出す最も安価な手段になると主張している。
しかしその一方で、宇宙空間で大規模なAI推論を実行できるのかについては、懐疑的な見方もある。Engadgetが取材した専門家は、衛星内のGPUが絶え間ない宇宙放射線にさらされることで、エラーなしに計算を行う能力へ影響が出る可能性を指摘している。
さらに宇宙空間では、熱を逃がす手段が「ゆっくり放射する」以外にほぼ存在しないため、GPUの冷却自体が難題となる。また、数百万基規模の衛星を低軌道へ投入することは、地球大気への悪影響に加え、他企業や各国政府による安全な宇宙船運用能力にも深刻な支障を与える恐れがあるという。
- Source: The Wall Street Journal
- via: Engadget
