ジョニー・アイブがどこまで関与しているか不明

iPhone対抗のOpenAIスマホ、2027年前半量産へ?計画前倒しか

多根清史

Image:Mijansk786/Shutterstock.com

先週、OpenAIはハードウェア戦略の一環として、iPhoneと直接競合するスマートフォン開発も進めていると、著名アナリストが主張していた。その続報として、「AIエージェントフォン」の開発スケジュールが前倒しされ、量産開始目標が2027年前半まで繰り上げられたとの噂が報じられている。

著名アナリストMing-Chi Kuo氏によると、この背景には同社が年末に予定されているIPO(新規株式公開)に向けたストーリーを強化したい意図や、AIエージェントフォン市場での競争激化があるという。OpenAIはIPOの実施時期を明らかにしていないが、The Wall Street Journalは2026年Q4(10〜12月)をターゲットに準備を進めていると報じていた

現時点では、搭載プロセッサーはMediaTek Dimensity 9600のカスタム版を採用予定であり、TSMCのN2Pプロセス(2nm世代の改良版)で2026年後半に製造される見込みとされる。最大の目玉はISP(画像信号プロセッサー)で、強化されたHDRパイプラインを備え、現実世界の視覚センシングに重点が置かれるという。

そのほかの主要仕様として挙げられているのは、以下の通りである。

  • デュアルNPU構成によるヘテロジニアスなAIコンピュート(CPU・GPU・NPUなど異なるプロセッサーを1つのシステムで協調動作させる)
  • LPDDR6+UFS 5.0により、メモリおよびストレージ帯域のボトルネックを緩和
  • pKVM+インラインハッシュによるセキュリティ強化

Kuo氏によれば、開発が予定通りに進んだ場合、2027年から2028年にかけての累計出荷は約3000万台に達する可能性があるという。従来の見通しでは、仕様確定は2026年末〜2027年第1四半期、量産は2028年頃とされていたが、それが1年単位で前倒しされた形である。

OpenAIは、長年アップルでデザイン責任者を務めたジョニー・アイブと協力し、ハードウェア製品群の開発を進めている。ただし、アイブ自身は「現在手がけているものはスマートフォンに似たものではない」と述べたこともあり、このデバイスにどこまで関与しているかは不明である。

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