HW3は「完全自動運転の提供を保証する」と宣伝されていました
テスラ、反発受けHW3ユーザーに最新FSD v14 Lite提供へ。ただし完全自動運転は提供されず

テスラのイーロン・マスク氏は数日前、同社のEVに搭載される自動運転ハードウェアが第3世代のもの(HW3)の場合、完全自動運転を実現できないことを認めた。同社の最新の自動運転ハードウェアは第4世代のもの(HW4)であり、さらに次世代のハードウェアが開発中だ。
テスラは米国では、HW3搭載車に対してFSDソフトウェアの最新版となるv14の簡易版となるv14 Liteを提供する。だが、米国以外での提供は対象外だったことから、2019年以来「完全自動運転」のために最大6400ユーロを支払ってHW3を購入した欧州のユーザーをはじめとする、米国以外のHW3搭載車オーナーからの反発を招いた。
特にオランダでは、テスラが今月初めに欧州初の監視付きFSDの承認を取得した際に、その対象がHW4搭載車のみとされたことを受け、同国内のテスラ車オーナーが、欧州のHW3 FSD購入者を集めた共同クレームサイトを立ち上げ、約30か国から約3000人のオーナーが署名するに至った。
これに対し、テスラは米国でのv14 Liteの提供が完了後、それ以外の市場でも同ソフトウェアを提供する計画だとXに投稿し、火消しに当たった。
ただ、現状ではHW3でもHW4でも実質的には大差ない。HW3搭載車へのFSD v14 Liteの提供は米国内でもまだ完了していない(2026年6月末が完了目標)ため、欧州やその他の国でそれが始まるにはまだ数か月かかる(国によって異なる道路交通状況や法規制への対応も必要になる)。そして、たとえHW3搭載車にFSD v14 Liteが提供されても、それは通常版に比べ大きく機能が制限されたバージョンになるはずだ。
テスラは2026年第1四半期の決算発表で、HW3には「監視なしのFSDを実現する能力がない」と明言している。
イーロン・マスク氏はこのとき、世界中で約400万台のHW3搭載車両に対し、最新のAI4コンピューターとカメラシステムを搭載する考えを示した。ただしマスク氏は、そのアップデートには新しいカメラや車載コンピューター、内部配線の完全な置き換えが必要になり、既存のサービスセンターでその作業をこなすには「非常に時間がかかり非効率的」であるため、各地に専用の「マイクロファクトリー」を建設する計画を明らかにした。ただ、多くの人は、マスク氏のいう将来の話に対して、実際に行われるかどうか懐疑的になっているはずだ。
さらに、テスラは決算発表のわずか1日後に、最新のFSDハードウェアであるHW4のメモリー容量を倍増させたHW4 Plusを発表した。これにより、おそらく現時点で最新のHW4搭載車も、いずれは現在のHW3搭載車と同じ問題に直面するのではないかという疑問が生じている。
いつか自分のEVに、完全自動運転がソフトウェアアップデートでやって来ると信じてテスラ車を購入した人たちは、今頃どう思っているだろうか。
- Source: Electrek Digital Trends ArenaEV
