メタバースは忘れてください

Meta、全従業員の10%にあたる8000人を削減ヘ。6000人の新規採用計画は撤回

Munenori Taniguchi

Image:Kemarrravv13/Shutterstock.com

Metaは、全従業員数の10%にあたる約8000人を削減する。削減は5月20日から開始する予定だ。なお、同社は6000人を新規採用する予定としていたが、今回従業員に宛てた社内メモでは、これを撤回することが明らかにされたとBloombergは報じている。

同社は1月、メタバース部門であるReality Labs部門の従業員約1000人を解雇した。3月にも人員削減を行っており、Facebook、Reality Labs、グローバルオペレーション、営業など、さまざまな部門で働く数百人の従業員が影響を受けた。

また、各種サービスにおけるコンテンツモデレーション業務を委託してきた外部の業者との契約を終了し、AIに置き換えていく方針も明らかにしている。

米国では、テクノロジー分野を中心に、人が行ってきた業務をAIに切り替える企業が増加中だ。米Amazonは業務効率化の必要性を理由として、1万6000人を解雇すると発表した。

また先月には、Twitterの共同創業者ジャック・ドーシー氏のフィンテック企業Block(旧Square)は全従業員の40%もの人員削減を発表しており、これらの大規模削減は、それが今後も続くことを予感させた。

マイクロソフトも23日に一部の米国従業員を対象として希望退職制度を提供すると発表した。ちなみにマイクロソフトは過去に希望退職を募ったことはなく、50余年の歴史で初めてのことだという。

MetaはAI分野におけるライバル企業と同様、AIデータセンター建設に投資を津続けており、2025年にはその関連インフラも含めた設備投資で722億ドルを投じた。今年は少なくとも1150億ドルに達する見込みとなっている。

なお、同社はAGI関連の人材獲得および複数の有望なAIスタートアップ企業の買収にも力を入れており、昨年6月にはAIスタートアップ企業Scale AIの株式49%を取得するとともに、まだ20代ながら「天才」として知られる、同社の共同創業者であるアレクサンドル・ワンCEOをMetaに迎え入れている。

今年1月、マーク・ザッカーバーグCEOは2026年を「AIが私たちの働き方を劇的に変え始める年」と呼んだ。

ちなみに今週、同社は、従業員が社内PCを使用する際の操作データを収集する「モデル能力イニシアチブ」と呼ばれる新しい監視追跡ツールを導入したことを発表している。Metaの広報担当者は声明で、このツールを通じて収集される、従業員によるキー入力やマウスクリックなどのデータがAIエージェントのトレーニングに必要だと述べた。

だが、それによって同社のAIエージェントが強化され、そのデータを提供した従業員らが続々とAIによって放逐されていく未来がこの発表の向こうに透けて見えた気がしてならない。

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