どこまでコスト増を吸収できるのか
アップル、AIメモリ不足を逆利用か。競合封じでiPhone増産との噂

AIブームによるメモリ(RAM/SSD)の不足と価格高騰が続くなか、アップルはこの状況を逆手に取り、戦略的にメモリを囲い込むことで競合他社を不利にしているとの噂が報じられている。
韓国の大手証券会社・大信證券のレポートによれば、アップルは米国市場の成長停滞が続くなか、メモリ不足を“活用”しているという。
具体的には、競合他社がスマートフォンを十分に生産できないよう、メモリを買い占めているとのことだ。その一方で、自社のiPhone出荷台数目標は2億4000万台規模へ引き上げているという。この影響により、中国のスマホOEM各社ではパニック買いも始まったとされる。
今月初めには、アップルが「市場に出回っているすべてのモバイルDRAMを、営業利益の損失も覚悟した高値で買い占めている」とのサプライチェーン情報も伝えられた。
それに先立ち、著名アナリストのMing-Chi Kuo氏も、アップルは次期iPhone 18シリーズの価格を据え置き、「市場の混乱を逆手に取る」ことで市場シェア拡大を狙っていると述べていた。
アップルが目先の利益を犠牲にしてでも、自社ハードウェアのシェア拡大を狙っているのであれば、一定の成果を上げる可能性はありそうだ。ノートPC各社が相次いで値上げを表明するなか、iPhone向けチップを流用して低価格に抑えたMacBook Neoは、米国で発売直後に即完売し、現在も需要に供給が追いついていないとされる。
もっとも、想定以上に売れたことで、本来は廃棄予定だったチップを有効活用するはずが、追加生産によって採算が悪化するジレンマに直面しているとの情報もあった。アップルの企業規模や財務体力を考えれば、競合他社との“我慢比べ”には強い耐性があると思われるが、この戦略がどこまで持続可能なのかは興味深いところである。
