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電子フロンティア財団、Xへの投稿活動を停止。「Xはもはや戦いの場ではなくなった」

Munenori Taniguchi

Image:The Electronic Frontier Foundation

デジタル空間における権利を擁護する団体である電子フロンティア財団(EFF)は、約20年にわたり投稿活動を続けてきたX(旧Twitter)から撤退すると発表した。

撤退の理由は、投稿に対する閲覧数がXになってから大幅に低下したせいだとしている。同団体のアカウントにおける月間インプレッション数は、2018年には毎月5000万~1億回に達していたが、2025年には年間1300万回にまで減少したという。これは1投稿あたりの閲覧数が、7年前に比べて3%程度にまで減少してしまったことを意味している。

また、Xの企業文化やポリシーが悪化傾向になっていることも離脱の要因のひとつだとEFFは同社のブログ投稿で述べている。EFFはTwitterも決して「理想郷」ではなく、当時からプラットフォームへの批判投稿を行っていたことを振り返り、「それでも、Twitterはユーザーの権利のために声高に闘ってきたことで、時折評価されるべき存在だった」とした。

2022年10月にイーロン・マスク氏がTwitterを買収した際には、マスク氏に対して「透明性の高いコンテンツモデレーション(公開されたポリシーや明確な異議申し立て手続きなど)」「真のセキュリティ強化(DMのエンドツーエンド暗号化など)」「ユーザーによる制御の強化(ユーザーやサードパーティ開発者が自らユーザー体験を制御できる手段の提供)」を求めたとした。

しかしこれらの変更はいまも実現しておらず、むしろ悪化しているとEFFは主張している。そして「多くのユーザーが去った。今日、われわれも彼らに加わる」と述べている。

なお、EFFはXへの投稿は停止するが「デジタル権利を守る私たちの活動は、これまで以上に必要とされている」と述べている。Bluesky、Mastodon、LinkedIn、Instagram、TikTok、Facebook、YouTube、そしてeff.orgを引き続き活動拠点とし、各プラットフォームでだれもが再び主導権を取り戻せるよう、全力でサポートしていくと決意を語っている。

2022年以降、著名な組織がX(Twitter)を去った事例はたくさんある。米国の公共テレビ局NPRや公共ラジオ局PBSは、マスク氏がそれらに「国営メディア」と誤ったラベル付けをしたことに反発して投稿を停止した。国営メディアというのは通常、プロパガンダ報道機関などを指し示す言葉であり、発信する情報の独立性を欠くメディアが該当する(上記2機関には報道の独立性が担保されている)ものだからだった。

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