日本が対象になるかどうか不明

iOS 26、ベータ版から「天気予報の衛星更新」発見。登山やキャンプが便利になる可能性

多根清史

Image:Hadrian/Shutterstock.com

iPhoneの衛星通信機能は、当初「緊急SOS」に特化した機能として導入されたが、現在では通常のテキストメッセージ送信にも対応が広がっている。さらに次期「iOS 26」では、携帯電話やWi-Fiの電波が届かない場所でも「天気予報の更新」を受信できる新機能が準備されていることが明らかになった。

この新機能の存在は、アップル関連メディアであるMacWorldがiOS 26のベータ版から発見したものであり、WWDCの基調講演では一切触れられていなかった。なお、iOS 26の初回ベータは、基調講演直後から開発者向けに配信されている。

このシステムは、Wi-Fiやセルラー接続が利用できない状況下でも「衛星経由で天気を更新」できるようにするものである。携帯電波が届かない山間部や僻地などでのハイキングや登山といったアウトドア活動において、特に有用といえる。また、キャンプなど携帯圏外となる場所でも天気情報が得られるのは便利だ。

アップルが提供する衛星通信サービスは、iPhone 14シリーズ以降のモデルに対応している。対して、iPhone 13シリーズは「衛星通信対応」とされているものの、iOS 18.5以降でのソフトウェア的対応に過ぎず、アップル純正の緊急SOSや「探す」機能には非対応である。今回の天気予報更新機能も、iPhone 14シリーズ以降のハードウェアを前提としているとみられる。

なぜiPhone 14以降に限定されるのかといえば、衛星通信に必要な専用の無線チップおよびアンテナを搭載しているためである。iPhone 13の衛星通信は、Starlink Directなどの外部サービスとソフトウェア的に接続しているに過ぎない。

なお、アップルの衛星通信サービスは日本国内では一部機能に限られており、すべてが利用可能というわけではない。たとえば、通常のテキストメッセージ送信は米国・カナダ・メキシコのみが対象であり、「衛星経由のロードサービス」も米国と英国に限定されている。今回の天気予報更新機能についても、日本で利用可能となるかどうかは気になるところだ。

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