既存モデルも含めてIPoE対応に

2万円切りでWi-Fi 7対応、eeroのメッシュWi-Fi新モデル「eero 7」。トライバンドの上位モデル「eero Pro 7」も

編集部:平山洸太

「eero 7」(左)、「eero Pro 7」(右)

Amazonは、同社傘下の “eero(イーロ)” ブランドより、トライバンド対応のメッシュWi-Fiシステム「eero Pro 7」、およびデュアルバンド対応の「eero 7」を6月25日に発売する。複数ユニットのセットも用意されており、価格は以下の通り(税込)。

【eero Pro 7】

  • 1ユニット/44,800円
  • 2ユニット/75,800円
  • 3ユニット/99,800円

【eero 7】

  • 1ユニット/19,800円
  • 2ユニット/34,800円
  • 3ユニット/49,800円

Wi-Fi 7規格に対応するメッシュWi-Fiルーターにおいて、エントリーモデルとその上位モデルが追加される格好。これまでeeroでは、最上位「eero Max 7」のみWi-Fi 7対応だった。なお、eeroブランドは今年2月で10周年を迎えており、これまで数千万台のデバイスを24か国に提供している。

新モデルの追加により、eeroではWi-Fi 7対応モデルを3機種、Wi-Fi 6E対応モデルを1機種、Wi-Fi 6対応モデルを1機種から選べるようになった。なお、従来モデルも6月10日から価格改定を行う(価格は記事末尾に列挙)。

ラインナップは全5モデルに

新モデルは、手頃な価格を追求したeero 7、そして大容量接続ニーズに応えるという上位モデルのeero Pro 7の2種類を展開する。大きな違いは速度で、eero 7は最大1.8Gbps(無線)/最大2.3Gbps(有線)、eero Pro 7は最大3.9Gbps(無線)/最大4.7Gbps(有線)の通信速度に対応する。対応周波数は、eero 7が2.4GHzと5GHz、eero Pro 7では加えて6GHzをサポートしている。

両モデルとも、1台で接続できる範囲は190平方メートル。2台では380平方メートル、3台では560平方メートルまでカバーできる。搭載する有線LANポートは2つで、eero 7は2.5GbE、eero Pro 7は5GbEに対応している。また、eero Pro 7では1台あたり約200デバイスの同時接続が可能。

背面端子部。「eero 7」(左)、「eero Pro 7」(右)

ほかのeero製品と同様に、ネットワーク内で最も高速な経路にデータを自動ルーティングする「TrueMeshテクノロジー」、ユーザーが建物内を移動する際の状況に応じて各eero間の切り替えをスムーズにする「TrueRoam」、デバイスに最適なチャンネルを自動選択して最大のパフォーマンスを出せるようにする「TrueChannel」といった3つのコア技術を搭載する。また、過去のeeroデバイスとの下位互換性があるため、ユーザーの生活環境に合わせた拡張やアップグレードが可能。

eero製品には3つのコア技術が備わっている

セットアップについては、アプリから直感的にスムーズに設定できることを追求しているとのこと。設定をするうえでつまずく場合は、日本国内のコールセンターに問い合わせて聞くことも可能。購入前、購入後のサポートもあり、自分の環境下だとどのeeroが良いのか、ということも聞けると案内している。アプリでは、接続デバイスと接続速度の確認、各デバイスのデータ使用量の確認、各種設定なども行える。

両モデルとも、IPoE(IPv4 over IPv6)のMAP-EとDS-Liteに対応。またWi-Fi 7の技術として、異なるバンドとチャネルで同時接続できるようにする「Multi-Link Operation」、同時接続デバイスを増やす「Orthogonal Frequency Division Multiple Access」、1つの信号で伝達できる情報量が向上する「4K-QAM」に対応している。

ほか、有料サブスクリプションサービス「eero Plus」を利用することで、年齢制限フィルターをかけられるペアレンタルコントロール、広告やポップアップのブロックなどに対応。1PasswordやMalwarebytesといった有料ソフトのライセンスも利用できるようになっている。

発表会では、ビームス 執行役員 シニアクリエイティブディレクター 兼 ディレクターズバンク長の土井地博氏が登壇。「いままでのルーターが影の支える人」であったところ、eeroのルーターは「表に出るもの」であると説明した。

ビームス 執行役員 シニアクリエイティブディレクター 兼 ディレクターズバンク長 土井地博氏

同社では、同社スタッフの生活にフォーカスした「BEAMS AT HOME」を出版しているが、「1000人ぐらいのサンプルがあるなかで、ルーターが表になるものが1ページもなかった」と土井地氏。裏にしまう従来のWi-Fiルーターに対して、eeroは「部屋に馴染む」デザインの良いWi-Fiルーターであるそうだ。

これにはeero担当者も、見える場所に設置することでWi-Fiの電波の広がりも良くなると説明。そういった事情が、創業者であるニック・ウィーバー氏がデザインにこだわるきっかけにもなったという。また担当者によると、現在はAmazonのみの展開であるが、今年後半には家電量販店の店頭にも取り扱いを広げたいという。

上述の通り、既存モデル「eero Max 7」「eero Pro 6E」「eero 6+」については6月10日から価格改定を行う。価格は以下の通り(税込)。6月10日出荷分の製品から、これらの製品もIPoE対応となっている(販売済みの製品は夏頃にアップデートで対応予定)。

【eero Max 7】

  • 1ユニット/89,800円

【eero Pro 6E】

  • 1ユニット/34,800円
  • 2ユニット/58,800円
  • 3ユニット/79,800円

【eero 6+】

  • 1ユニット/15,800円
  • 2ユニット/27,800円
  • 3ユニット/39,800円

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