安全性の確認は大事

韓国当局、中国産チャットボットDeepSeekをアプリストアから一時出禁に

Image:fizkes / Shutterstock.com

韓国当局は2月15日、中国のAI研究機関DeepSeekのAIチャットボットアプリがユーザーに関する情報をどのように扱っているかを評価確認するまで、同国のアプリストアからのダウンロードを一時的に禁止すると発表した。

韓国の個人情報保護委員会(PIPC)は、1月にDeepSeekがアプリを公開したときに、個人データの収集と処理方法について中国側に確認したところ、DeepSeekのサードパーティサービスとプライバシーポリシーに問題があることが判明したと述べている。DeepSeekの開発元は、韓国における個人情報保護法への配慮を部分的に怠っていたと認めたとのことだ。

韓国の国家行政機関である産業通商資源部や、警察機関、国営企業である韓国水力原子力などは今月初め、安全上の懸念があるとして、各機関内のデバイスからDeepSeekへのアクセスを禁止している。

また、イタリアのデータ保護機関(Garante)は、プライバシー保護方針に関する規制当局の懸念に対処できなかったとして、DeepSeekに対し、同国内でのチャットボット使用をブロックするよう命じたことを発表済みだ。ほか台湾なども、政府機関によるDeepSeekのAIの使用を禁止している。

今回の措置はアプリストアからのダウンロードに関するものであり、すでにダウンロード済みのユーザーはその使用を制限されるわけではない。また韓国当局は、この中国産AIアプリが韓国の個人情報保護に関する法律に準拠し、それ以上変更が必要でないことが確認されれば、再び配布を許可するとしている。

関連キーワード: