違反者には5万ドルを請求するとしていました
テスラ、物議を醸した「Cybertruckの1年間売却禁止」を撤回。転売が可能に
テスラが、購入契約書に「Cybertruck Only」と但し書きして記していた、購入後1年間の売却禁止条項を削除した。
この条項は、転売目的でこの電気ピックアップトラックを購入しようとする違反者に対して、5万ドルの訴訟を起こすと脅すために設けられたもの。やむなく売却せざるを得ない人に関する例外事項も用意されていたが、ネット上を中心に世界中で懸念の声が拡がっていた。
現在、最新のテスラの購入契約書を見ると、物議を醸したCybertruck Only条項はなくなっている。中古者販売業者について記した項目はあるものの、それは一般的な内容であり、以前と同様の記述に過ぎない。
購入後1年間の売却禁止を求める条項に関しては、人気商品の価格をつり上げて売りに出す、いわゆる転売ヤーを嫌う人々から歓迎する声もあった。とはいえ、正当に金銭を支払って購入した「所有物」をどう扱うかについて、他人から指図をされるのを快く思わない人もいる。
たとえば高級スポーツカーの場合は、販売後に価格が上昇していくことが多く、購入契約に転売を禁止する条項が記されたケースはあることを以前の記事で紹介している。
これらの特別なクルマは元から生産台数が少なく、販売開始時には予約だけで完売状態になっているのがほとんどだ。一方、Cybertruckの場合は大量生産が前提であり、価格はもともと4万ドルとされていたので高価なわけでもない。
ただ、Cybertruckの初期の生産バージョンはテスラが年間12.5万台と主張する大量生産体制に移行(2024年を予定)する前に用意される、生産数の少ないバージョンになると考えられる。したがって、テスラ共通の購入契約書からはCybertruck Only条項はなくなっても、期限付きの売却を禁止する項目を含む初期Cybertruck専用の購入契約書が、別に用意される可能性は考えられなくもない。
- Source: Tesla(PDF)
- via: Engadget Electrek