より高価なAppleシリコンMac Pro登場?
WWDCで複数の「新型Mac」登場? 同日からMac Studioなど下取り開始か
アップルが6月5日(現地時間)に開催する世界開発者会議WWDCは、主に次期ソフトウェアが発表される予定だが、複数のハードウェア新製品も登場すると予想されている。ただし、そちらの主役は噂のAR/VRヘッドセットであり、他は15インチMacBook Airだけだとみられていた。
しかし著名ジャーナリストが、その当日に最近発売されたMac3機種の下取り受付を開始すると述べている。つまり、15インチMacBook Air以外のMacが登場する可能性を示唆しているようだ。
アップルの内部情報に詳しいBloombergのMark Gurman記者は、WWDCの当日からMac Studio、13インチM2 MacBook Air、13インチ M2 MacBook Proの下取り受付が始まるとツイート。「読みたいように読んでください」(解釈はご自由に)としつつ、WWDCで新型Macの登場を期待している、と付け加えている。
Mac Studioは2022年5月、13インチ M2 MacBook Proは同年6月、13インチ M2 MacBook Airは7月に発売されたばかりだ。この中では特に、Mac Studio後継モデルは少なくともM2世代では出ないと、他ならぬGurman氏本人が主張していたことがある。
なぜなら、Mac StudioとAppleシリコン搭載のMac Proが「非常によく似た機能」を持つため、共食いを避ける必要があるというわけだ。次期Mac Proには「M2 Ultra」が搭載される事情から、M2 UltraのMac Studioを同時提供することに意味はないとのことだった。
だが、そもそもAppleシリコン(アップル独自開発プロセッサー)は、アーキテクチャ的に外付けGPUへの対応は難しく、わざわざ特許が出願されていたほど。強力なGPUパワーが得られなければMac Proである意味も薄く、アップルがMac StudioにM2 MaxやM2 Ultraを積むことに舵を切った可能性もなくはなさそうだ。
また、M3チップを搭載した13インチMacBook Airと13インチMacBook Proも開発中だと噂されているが、最初のM3 Macが発売されるのは年末になると予想されている。
その理由は、1つには最近Macの売上が低調であり、M2チップ等の在庫が積み上がっていること。もう1つはチップ製造を請け負う台湾TSMCが最新技術N3(3nmプロセス)に手こずっており、十分な歩留率が実現できていないことだ。つまり、いまM3 Macを投入すればM2 Macの行き場がなくなるし、M3 Macを投入しようにも十分なチップを確保できないことになる。
こうした事情から、Gurman氏が挙げた3つのMac全てにつき、後継モデルがWWDCで登場するとは限らない。しかし、下取りの前提としては新型Macが必要となるはずで、超高価なAppleシリコン版Mac Proがお披露目される展開もあり得そうだ。
- Source: Mark Gurman(Twitter)
- via: MacRumors