ChatGPT + BingでGoogle検索に挑む

OpenAI、BingをChatGPTが使うデフォルト検索エンジンに採用

Image:Ascannio/Shutterstock.com

マイクロソフトは、OpenAIが展開するChatGPTのデフォルト検索エクスペリエンスとして、Bingが使用されると発表した。この新しい検索機能は有料サービスのChatGPT Plus向けに展開されるとともに、無料ユーザーにもChatGPTのプラグインを通じて有効化される予定だ。

ChatGPTの検索エンジンがBingになるというのは、要するにユーザーがChatGPTで行った質問に対する回答において、インターネットから情報を取得する際、Bing検索結果を利用するということだ。

マイクロソフトのカスタマーマーケティング責任者であるユスフ・メディ氏は、ブログ記事のなかで「ChatGPTには世界クラスの検索エンジンが組み込まれており、ウェブからのアクセスに、よりタイムリーかつ最新の回答を提供できるようになる」「現在、ChatGPTの回答は検索データとウェブデータに基づいており、引用を含めることができるため、チャット内から直接詳細を学ぶことが可能だ」と説明している。

マイクロソフトはまた、OpenAIがChatGPTに使用しているのと同じオープンプラグイン標準を使用することを決定しており、Bing ChatやマイクロソフトのCopilotプラットフォーム、ChatGPTプラグイン間の相互運用性を可能にするとのこと。

Bingはすでに検索用に調整されたGPT-4を使用しており、今回の動きもマイクロソフトによるOpenAIへの数十億ドル規模の投資に伴うパートナーシップ拡大の現れと言えそうだ。

Bing検索はGoogleという圧倒的なライバルから市場シェアを削り取るのに苦労してきた。だが、人々の注目がウェブ検索よりもChatGPTのようなAIチャットボットに向くこのタイミングにおいて、ChatGPTのデフォルト検索への採用は、マイクロソフトにとってはBingの利用拡大だけでなく、収益面でも大きな結果をもたらすかもしれない。マイクロソフトの最高財務責任者であるエイミー・フッド氏は2月、同社の検索広告シェアが1パーセント上がるごとに、20億ドルの追加収益が生まれると述べていた

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