OpenAIの設立に関わり離脱していました

イーロン・マスク、独自のAI企業「X.AI」を設立。GPU数千個の購入も報じられる

Image:3rdtimeluckystudio / Shutterstock

テスラ、SpaceX、TwitterなどのCEOを務めるイーロン・マスク氏が、人工知能を専門とする新会社「X.AI」を設立した。先月ネバダ州に提出された書類には、マスク氏はこの会社の取締役、マスク氏の資産管理会社の役員ジャレッド・バーチャル氏が秘書として記されており、3月9日に法人化されている。

マスク氏は、TwitterのSpacesを使ったインタビューで、数千のGPUを購入したことについて質問されたが、そのときはX.AIについては触れず「なんだか、みんなそのGPUを買おうといていたみたいだから」とはぐらかしていた。

Financial Timesは先日、このマスク氏のGPU購入は、いま最も注目を集めるAI企業OpenAI(その設立時にはマスク氏も関わっていた)に対抗するAI企業の設立を計画しているからだと報じ、GPUの購入資金はテスラとSpaceXの株主らを通じて集めたと伝えていた。

マスク氏はOpenAIに対して批判する発言をしており、昨年12月にはChatGPTが政治的に偏っているとし、「AI を訓練して覚醒させることの危険性」についてツイートしていた。

マスク氏は最近、OpenAIを含む企業や組織に対して、GPT-4やそれよりも先進的なAIの巨大AIシステムの開発を一時休止することを求める公開書簡に、賛同者のひとりとして署名している。この公開書簡には、スティーブ・ウォズニアック氏や、ニューラルネットワークおよびディープラーニングの権威であるヨシュア・ベンジオ氏らも署名している。

ちなみに、新会社に付けられたX.AIという名称は、マスク氏が好んで使う“X”という文字を社名に使用したものだ。

マスク氏は過去、PayPalと合併したX.comという会社を持っていた。またTwitterについても、マスク氏は買収前に、この人気SNSを万能アプリ(everything app)の“X”に変貌させるとの野望を語っていた(先日、TwitterはX Corp.と称する会社に合併され社名としてのTwitterの名を失っている)。

さらに、自らの子どもの名前にも“X Æ A-12(エックスアッシュエートゥエルブ)”となる常人の理解の及ばない、“X”を含む名前を付けたりもしている。“X”は数式の変数によく使われる文字であり、様々な意味合いを持つ、謎の物を指す場合に使われることが多い。

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