HTMLとCSSは一部ChatGPTで生成
猫AIが返答するチャットボット『CatGPT』。作者「ChatGPTは退屈」
昨年11月に登場するや爆発的な人気を獲得し、最も短期間でユーザー数を増やしたコンピューターアプリケーションと言われるまでになったAI言語生成モデル「ChatGPT」。学生のレポート執筆からTinderのメッセージ送信まで、さまざまな用途にその能力を発揮しては、人々を感心させている。
一方、さまざまな分野でChatGPTは物議を醸す使われ方もしている。たとえば米CNETは、AIに書かせた記事を数十本も作成し、公開していた。ところがその記事の多くから初歩的な誤りが見つかり、しかも記事をAIで生成していたことを読者らに伏せる格好で後悔していたことが批判の的になった。
そんななか、オランダ出身のジャーナリスト、ウーター・ヴァン・ダイク氏は、「ChatGPTは退屈だ。私は質問に答えてくれる猫が欲しい。だから、そんなサイト『CatGPT』を作ったよ!」とツイートした。さらに続くツイートでは「ゴロゴロネットワークと高性能な毛玉アルゴリズムを駆使し、自然に聞こえる猫の鳴き声で返答を生成する」とその動作のしくみを説明した(もちろんジョークだ)。
実際にサイトを訪れて、テキストボックスに質問をしてみると、返答はすべて”meow(ミャーオ)”の羅列で返される。何を言っているのかはわからない。だが、「質問に答えてくれる猫」言語生成モデルであるCatGPTとしては、完璧に機能している。
ただサイトの構築にはChatGPTの力を借りたという。その質問とは「ChatGPTのようなHTMLとCSSでウェブサイトを作成する」だった。ヴァン・ダイク氏は、この質問に対するChatGPTの回答で得られたコードがウェブページの基本的な構造を作るのに非常に役立ったとしている。
とはいえ、サイトの仕組みを少しいじることにしたとき、新たにChatGPTに尋ねて得られたコードを適用すると、サイトのレイアウトなどがうまくいかなくなり、また生成されたJavascriptも結局は手動で書き直す必要があったと述べている。
ヴァン・ダイク氏は、CatGPTの開発で得られた知見として、ウェブサイトを作る際に出発点として、ChatGPTを使うと素早く基本構造を作れるとしながら、「AIはウェブサイトに創造的なことをさせるのは不得手」とも説明している。