どうしても必要なら手間を掛けてインストール可能
次期Android 14では“古いアプリ”がインストール禁止になる可能性
まだAndroid 13が正式リリースされてから数ヶ月しか経っていないが、次期Android 14ではマルウェアのリスクを減らすため、古いバージョンのAndroid向けアプリがブロックされる可能性が浮上している。
ここ数年にわたりGoogleはアプリ開発者に対して、Androidのパフォーマンスとセキュリティ改善を反映するためにアップデートするよう求めてきた。最近もガイドラインを更新し、2023年1月からはAndroid 12(APIレベル31)以降を対象とすることを義務づけたばかりだ。
だが、これら要件はあくまでGoogle Playストア向けアプリのみに適用されてきた。現在のAndroid 13では、開発者が旧Android用のAPKファイルを作成し、それをユーザーが手動でサイドロード(正規ストアを経由しないアプリの導入)することも可能である。またPlayストアでも、過去に一度でもインストールしたことのあるユーザーには古いAndroid向けアプリが提供される。
しかし、米9to5Googleが発見したコード変更によると、Android 14ではAPI要件がさらに厳しくなり、古いアプリのインストールが完全に禁じられるよう設定されているという。ユーザーは条件を満たさないAPKファイルをサイドロードできなくなり、Playストアから同じアプリをインストール不可になるとのことだ。
ブロックの対象となるのは、当初は特に古いバージョンのAndroid向けアプリのみ。だが、ゆくゆくは閾値をAndroid 6.0以上まで引き上げていく計画だという。とはいえ、古いアプリのインストールを制限するかどうかは、各メーカーの判断に委ねられることになりそうだ。
なぜ、古いアプリをブロックするのか? この変更を手がけた開発者は、一部のマルウェアが新しいアプリのみに適用されるセキュリティ対策を回避するため、意図的に古いバージョンのAndroidをターゲットにしていることを指摘しているという。
とはいえ、完全に古いアプリがインストールできなくなるわけではない。コマンドシェルから新たなフラグを使えば可能ではあるが、知識のあるユーザーが意識して行う必要があるため、うっかりマルウェアを入れてしまう可能性は低くなりそうだ。
- Source: 9to5Google