体組成計のつぎは尿検査

自動で尿検査するスマート機器、Withings「U-Scan」発表。ビタミンCやケトン体など分析

デジタル体組成計で人気のWithingsが、6日からラスベガスで開催される家電見本市「CES 2023」に先かげて開催された前夜祭イベント「CES Unveiled」において、 “おしっこ” を自動的に取り込んで分析する新製品「U-Scan」を発表した。

化粧コンパクトのようなこの形状のこのデバイスは、洋式便器の縁に付属のフックを引っ掛けて取り付ける。本体は水に浸っている状態のため、溜められた水に混ざった尿を検知できるという仕組みだ。データはWi-Fi経由で専用アプリ「Withings Health Mate」に送信され、そこから結果を確認したり、もし何か異常があれば医師にデータを送り相談できるという。

尿の分析により、さまざまな情報を得ることができる。U-Scanを継続的に使用すれば、水分補給状態、栄養状態、代謝に関する情報、ビタミンレベル、さらには排卵や月経に関する情報をモニターすることも可能だ。

内蔵するカートリッジは機能ごとに分かれている。Nutri Balanceと呼ばれる栄養・水分補給カートリッジは、尿のpHバランスやケトン体といったバイオマーカーを調べて水分補給が足りているか、野菜やタンパク質、炭水化物の摂取状況はどうか、ビタミンCレベルがどうかなどの情報をアプリに送る。そしてユーザーはアプリに飲食した品目や量を記録して、体調と併せた食事レシピやワークアウトの設定ができる。一方、Cycle Syncと呼ばれるカートリッジは、卵巣に作用する黄体形成ホルモンのレベルを測定、月経周期や排卵期を特定できるとのことだ。

Image:Gadget Gate

なお、U-Scanは温度センサーによって尿とそれ以外の液体を区別し、尿が流れてくれば採取口を開く設計を採用。取り込まれた尿は試験容器に入り、内部で化学的な分析が行われ、その後排出される。また分析が終われば、内部の回路は自動で洗浄されるようになっている。

また同社の体組成計のように、複数ユーザーを見分けることも可能だ。その他、採取するデータはすべてヨーロッパの個人情報保護規制GDPRに準拠しているが、現在規制当局の承認手続き中とのこと。

Withings U-Scanの発売は、欧州で2023年第2四半期を予定しており、価格はU-Scan本体とカートリッジ1式を含む「U-Scan Starter Kit」が500ユーロ(約6万9000円)となっている。なおカートリッジは3ヶ月ごとに交換が必要となる。米国では食品医薬品局(FDA)の認可を得てからの発売が予定されている。

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