すでに4か所で着手
いまもフロッピーディスクで動くアメリカの航空管制システム435か所、2028年末までに更新へ

米連邦航空局(FAA)は、航空管制システムの近代化の一環で、これまで長らく使用されてきたフロッピーディスク搭載のシステムを「合理化された21世紀のシステム」に置き換えると発表した。
ショーン・P・ダフィー米国運輸長官は、FAAのプレスリリースで「アメリカ国民のみなさん、朗報です。フロッピーディスクの時代は終わり、21世紀のテクノロジーが到来しました」とコメントしている。
現在もFAAが管轄する400以上の施設で使用されている、コンパック製・Windows 95ベースのシステムは、新たにFAAが導入する「Enterprise – Information Display System (E-IDS) 」に置き換えられ、航空管制官が必要な情報に迅速にアクセス可能な単一の安全なシステムとして提供されるとのことだ。

すでにアトランティックシティ国際空港 、ナッシュビル国際空港 、グレーター・ロチェスター国際空港 、アトランタおよびソルトレイクシティのデータ処理拠点では、システムの更新が開始しており、2028年末までに435か所のシステムをE-IDSに更新する計画となっている。
今回のシステム更新は、トランプ大統領の「One Big Beautiful Bill(1つの大きく美しい法)」から拠出された125億ドルで行われている。またロイター通信によると、ダフィー長官は連邦航空局(FAA)が抱える数々の技術的問題に対処するため、設備投資として必要となる300億ドルの追加予算を求めているとのことだ。
米国の老朽化した航空管制システムに関しては、2023年の時点ですでにFAAが自ら「国内の航空交通管制システムの3分の1以上が持続不可能」との評価を報告していた。また2025年には公共報道機関のNPRが、いまだにこのシステムがWindows 95を搭載するシステムで動作していると報じたことが大きな話題となった。
ただ、FAAの完成システムは基本的に24時間稼働であり、使用するシステムには高い安全性と信頼性も求められる。そのため、むやみに新しいシステムに変えるよりも、数十年にわたる運用実績のあるシステムを使い続けるほうが良い場合もある。こうした考え方は、絶対に止めることができないクリティカルなインフラに関わるシステムの運用現場では、決しておかしいことではない。
ただ、FAAの場合は別の理由も抱えていたようだ。オバマ政権下でFAA長官を務めたマイケル・ウエルタ氏は2025年当時、「FAAは基本的により少ない資源でより多くのことをするよう求められている」と述べ、基本的にシステムを更新する予算が確保できないことが、旧式システムを使い続けてきた理由のひとつだと述べていた。
- Source: Federal Aviation Administration
- via: Live Now Fox PCMag Engadget
- Coverage: NPR
