画面破損の原因分析は、あくまで仮説です

発売直後のiPhone Duoで画面故障報告。iFixitは分解動画でヒンジの懸念を指摘

多根清史

Image:iFixit

アップル初の折りたたみ式「iPhone Duo」が発売されたばかりだが、分解修理業者のiFixitがさっそく分解を実施。内部構造や防塵性能、修理のしやすさを調査したブログ記事および動画を公開した。

iFixitは分解を始める前に、大量の蛍光パウダーにまみれさせている。これはiPhone Duoの防塵性能をテストするためだ。その直後から開け閉めすると「ガリガリ」という異音が発生している。

分解して確かめたところ、電子部品周辺の接着剤がバリアとなり、パウダーの侵入を防いでいた。USB-Cポートやスピーカーのメッシュ、ディスプレイ周辺のトリムには粒子が付着。ヒンジ内部にもパウダーが侵入していたものの、過去にテストしたGalaxy Z Fold8やPixel 11 Pro Foldと比べると、視認できた侵入量はかなり少なく抑えられているという。

この結果をiFixitは「心強い」と評する一方で、ビーチでの使用にはあまり適していないと指摘している。

また、内側ディスプレイのカバー層は簡単に剥がすことができた。これはアップルが意図した設計だ。同社幹部は、ナノテクスチャー加工のカバー層単独で新品に交換できる点が顧客のメリットになると説明していた。

ただし、ユーザーが自分で取り外すことは想定されていない。カバー層の交換は、日本ではAppleCare+加入者なら3200円、未加入者の場合は8800円である。

iPhone Duoのバッテリーには、通電すると剥がれやすくなる接着剤が使われている。iFixitは、これまでの折りたたみスマートフォンのなかでは「最高のバッテリー取り外し体験」だったと評価している。

さらに外側ディスプレイもフレームを破損することなく簡単に取り外せた。内部修理の大半は外側ディスプレイを外して行うため、修理のしやすさにおいて大きな強みとなる

内側ディスプレイの周囲を覆うトリム部品は、アップルの手順に従えば、工具でクリップを外すことで取り外せる。ただし、内側パネルを取り外すには、大量の接着剤を剥がす必要がある。

iFixitは、一部のユーザーから報告されているディスプレイの故障についても言及している。内側の画面にヒンジに沿う線と水平方向に明るい線が入るというものだ。Redditでも約6時間、4回ほどしか開閉していないのに「パキッ」という音がして故障したと、写真付きで投稿されている。

故障報告のある箇所を調べると、損傷はヒンジ中央のピボット(軸)付近に集中していた。具体的には、左右の筐体をつなぐ蛇腹状のフレックスケーブルが通る隙間から、中央のヒンジ支持部へと移る部分だ。複数のエッジが交差して薄いディスプレイを支える構造も変わるため、特定箇所に応力が集中している可能性が指摘されている。

ほか、端末を閉じる際に、本来は下がるはずの中央の支持バーが十分に下がらず、ディスプレイを押している可能性も示されている。もっとも、明確な答えは出されず、いずれも仮説にとどまっている。

iFixitによる修理しやすさの評価は、暫定的ではあるが10点満点中の5点となった。アップルが発売初日から修理マニュアルを提供していること、外側ディスプレイを壊さずに取り外せること、通電で緩むバッテリー接着剤が高評価だ。一方、内側ディスプレイとヒンジは修理上の大きな弱点とされている。

iFixitはiPhone Duoを「これまでに見てきたなかで最も修理しやすい折りたたみスマートフォンだ。それでも、修理は依然として非常に難しい」と述べている。なお、最近発売された競合他社の折りたたみデバイスの評価は、Galaxy Z Fold8とPixel 11 Pro Foldともに10点満点中4点だった。

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