Hugging Face事件が公になる前から調査を開始していました

米連邦取引委員会、大手AI企業らを調査へ。AIエージェントによるハッキング事件続発を懸念

Munenori Taniguchi

Image:John M. Chase / Shutterstock.com

連邦取引委員会(FTC)のアンドリュー・ファーガソン委員長は、テクノロジー業界が現在開発中のAIエージェントを完全に制御できるのかとの懸念が高まるなか、「数週間前より主要なAI企業に対する調査を開始している」ことが報じられている。

Washington Postによると、初期調査はHugging Faceのシステムへのハッキング事件が発覚する前から開始されており、現在は「大手企業の幹部から証言を得るための民事調査要求書を積極的に作成している」とのこと。

この調査では、不公正な商慣行を阻止し、人々を欺瞞的な商取引から守るために制定された連邦法であるFTC法に違反した可能性のある行為について調査し、

申し立てを検討しているとされ、当局者はWashington Postに対し、米国は「AI競争」に「勝つ」必要があるが、同時に「遵守すべき法律がある」ことを強調した。

FTCの動きとは別に、ドナルド・トランプ米大統領は9月29日、大手AI企業のトップCEOらと会談し、AIモデルの自主規制を正式に誓約させた。

これにより、米国政府としては積極的かつ決定的な介入を避け、企業が自らルールを設定することを容認する姿勢を明確に示した格好となった。今後は、AI企業が開発したエージェントが第三者をハッキングした場合、そのAI企業自身が重大な民事責任を問われ、訴訟を起こされる可能性もある。

OpenAIによるHugging Faceへのハッキングをめぐっては、今週初め、法的手段を通じて科学技術の安全性向上を目指す非営利団体の「Legal Advocates for Safe Science and Technology(LASST)がOpenAIを提訴している。

この訴訟では金銭的損害賠償を求めておらず、代わりに、OpenAIが他の主体を自律的にハッキングできるAIエージェントを開発することを禁じる差し止め命令、ならびに訴訟費用および「公正かつ適切と認められるその他の救済措置」を裁判所に求めている。

LASST創設者のタイラー・ウィトマー氏は、OpenAIの行為が「カリフォルニア州法に明確に違反している」と主張しており「私たちは『誰かが法廷でこの件について何か行動を起こしてくれるのだろうか』と、ある種疑問に思っていた」とテクノロジーサイトWiredに述べた。

そして、「AI企業が引き起こす損害に対して責任を負わせるために、既存の法律を厳格に施行することが極めて重要だと考えている」とし、「事態がますます複雑化するにつれて、AIは本当に壊滅的な害をもたらす可能性がある」とした。

関連キーワード: