修理しやすさスコア(暫定)は意外と高め?

iPhone 18 Pro分解レポート、iFixitが公開。可変絞りの超薄型6枚羽根、画面下Face IDカメラに工夫

多根清史

Image:iFixit

アップルの最新スマートフォン「iPhone 18 Pro」は発売直後だが、分解・修理情報サイトiFixitはさっそく恒例の分解レポート動画を公開している。最大の新機能といえるメインカメラの可変絞り機構や、画面下に配置されたFace ID用IR(赤外線)カメラなどを確認した一方、ディスプレイ周囲の樹脂フレームが取り外し時に損傷しやすい可能性を指摘している。

まず可変絞り機構については、髪の毛ほどの薄さしかない6枚の羽根を電磁石で動かす仕組みであることが明らかになった。光学式手ぶれ補正(センサーを動かしてブレを補正する仕組み)と似た原理ながら、両者は独立して動作する。iFixitの分解中には羽根が1枚飛び出しており、絞り機構だけを修理するのは現実的ではなく、故障時にはメインカメラユニット全体を交換する必要が生じる可能性が高いという。

Image:iFixit

もう1つの注目点は、画面下に配置されたFace ID用IRカメラである。分解の結果、IRカメラはディスプレイ左上部分の下に移された一方、自撮りカメラと赤外線ドットプロジェクターは、小型化したダイナミックアイランド(画面上部の楕円状スペース)に残されていることが分かった。このIRカメラは、ドットプロジェクターが顔に投射した赤外線ドットの反射を捉え、Face IDで利用する赤外線画像を取得する。

iFixitが顕微鏡で確認したところ、IRカメラ上部の画面ピクセルを1行おきに間引くことで、外からカメラを見えにくくしながら、赤外線を受光できるようにしていることが分かった。OLED層の下には、可視光を遮るIRパスフィルターらしきものも配置されている。

サムスンもGalaxy Z Fold4、Fold5、Fold6で画面下カメラを採用し、カメラ上部の画素密度を下げるという同様のアプローチを取っていた。しかし、カメラ上部に残された画素によって撮影画像に歪みや劣化が生じるため、AIによる画像処理で補正する仕組みを採用していたとiFixitは説明している。

対してiPhone 18 Proでは、高解像度を必要とせず、ユーザーが撮影画像を直接目にすることもない「Face ID用の赤外線カメラ」だけを画面下に配置した。これにより通常の自撮りカメラで問題になりやすい画質低下を避けられるため、iFixitは「スマートな解決策」だと説明している。

さらにアップルが「おはよう世界。」イベントで説明したように、「A20 Pro」チップには、シリコンダイとメモリを横並びに配置する新たなパッケージングが採用されている。これによりメモリをチップの放熱経路から分離し、A20 Proは熱伝導材を介してベイパーチャンバーに直接接する構造となった。そのベイパーチャンバー自体も、本体の大部分を覆うように広がっている。アップルによると、iPhone 17 Pro比で表面積は3倍になったという。

一方で、懸念されるのが修理のしにくさである。iFixitチームが分解した4台のiPhoneのうち3台で、ディスプレイ周囲のプラスチック製フレームが損傷したという。もっとも、iFixit以外が公開したiPhone 18 Proの分解では、現時点で同様の損傷は確認されていない。そのため、個体差による偶発的な事例なのか、 iPhone 18 Pro全般に共通する修理上の問題なのかは、まだ判断できないとしている。

Image:iFixit

さらに、主要な修理の多くでは「画面側」から本体を開ける必要がある。特にUSB-Cポートは、交換するために内部の大部分の部品を取り外さなければならないという。

もっとも、バッテリーはネジ留めされたトレイ式で、交換時にバッテリー本体の接着剤を剥がす必要がないこと、カメラがモジュール化されていることなど、プラスに評価されている点もある。

iFixitは、iPhone 18 ProとPro Maxの暫定的な修理しやすさスコアを10点満点中7点としている。今後は交換部品の到着を待ち、引き続きテストを行う方針である。

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