それでも完全にはなくならないかも
任天堂、1日で400超のSwtchエミュ撲滅。GitHub上で芋づる式に削除

先日、任天堂はソフトウェア開発プラットフォーム「GitHub」に公開されているSwitchエミュレーターのリポジトリー400超を、DMCA(デジタルミレニアム著作権法)に基づく削除要請を通じて削除させた。
Switchエミュレーターとは、Nintendo Switchのハードウェアをソフトウェアで仮想的に再現し、PC上で対応するゲームのプログラムを実行可能にするものを指す。またリポジトリーは貯蔵庫を意味する単語だ。
任天堂は、これらのエミュレーターがSwitchゲームに組み込まれた著作権侵害対策を回避することに本質的に依存していると主張し、GitHubのポリシーにも違反するとして、7つのリポジトリーに削除要請を実行した。
すると、その7つのプロジェクトのどれかを親リポジトリーとする派生リポジトリーも芋づる式にこのプラットフォームから削除され、合計401リポジトリーが1日にして姿を消すこととなった。
GitHubには親リポジトリーに100以上の派生プロジェクトのリポジトリーがぶら下がっている場合、個々のフォークを個別に確認することなく、それらすべてを削除するというルールがあり、任天堂はこれを利用する格好となった。
削除されたリポジトリーのほとんどは、Suyuと呼ばれるSwitchエミュレーターから派生したものだ。(Suyu自体、任天堂から訴えられて提供を終了したYuzuエミュレーターの派生物であり、実質的にYuzu後継のポジションを得ていた)。

Suyu関連エミュレーター以外では、Android向けのSwitchエミュレーター「Skyline」も、今回の一連の要請により削除されることになった。Skylineは3年ほど前に開発を停止していたが、オープンソースソフトウェアであるため、誰でも手を加えて自由に開発できる。そのため、Skylineを親リポジトリーとする派生プロジェクトは29も存在する。
DMCAによる削除の通告には、「報告されたリポジトリーにあるエミュレーターは、動作中に、任天堂の許可なく、実行時または実行直前に、これらの暗号鍵の不正コピーを使用して、Nintendo SwitchのゲームまたはROMの不正コピーを復号化する必要がある」と記載されている。
Switchのゲームソフトは、起動するたびに暗号鍵を使用してそのタイトルの真正性を確認する。だが、エミュレーターは不正に入手したprod.keysファイルを利用して実行時にこの安全装置をバイパスするため、これらの鍵が海賊版ゲームのプレイ時に違法に使用されていると任天堂は主張している。
任天堂は、上記のYuzuに関する裁判や、エミュレーターを使い発売前のSwitch用ゲーム(の海賊版)を配信した配信者EveryGameGuruに対する訴訟を根拠として、海賊版につながるツールを提供するだけでも、同社のTPM(Trusted Platform Module)を回避する行為に該当し、違法な取引に認定されるとしている。
ただ、上記2つの訴訟は最終的に和解で解決しており、裁判所が実際に判断を下したわけではないと、いくつかのニュースメディアは指摘している。
また、上に述べたとおりオープンソースソフトウェアは誰でも独自に開発を継続できるため、いつGitHubやその他の場所で、派生エミュレーターが姿を現すかはわからず、イタチごっこになることも考えられる。
- Source: TorrentFreak
- via: Tom's Hardware
