なにか受信中だったのかも

イーロン・マスクが謎発言、謎の棒グラフを提示し「AIは超音速の津波だ」

Munenori Taniguchi

Image : Frederic Legrand – COMEO / Shutterstock

このあいだの日曜日、SpaceX株の値動きも芳しくないイーロン・マスク氏は、突如Xに謎の投稿をして話題になった。その投稿でマスク氏は「AIは超音速の津波だ」という謎の言葉とともに、2023年7月から2026年7月の期間を示す棒グラフの画像を添付した。そのグラフの、2024年11月のところを示す矢印には「もう終わりだ(It’s so over)」と記されている。

ただ問題なのは、このグラフがまったく意味を成していないことだ。特に理工系の人なら、このグラフを見た瞬間にそこはかとない違和感を覚えたのではないだろうか。

2次元のグラフは、まず最初に複数のパラメーターがあり、一方がある値や何かの属性をとるときに他方がどのようにふるまうかで、その相関関係を一目で理解可能にする。だが、マスク氏が示した棒グラフは、Y軸の凡例が示されていないため、何を意味しているのかがわからない。

Gizmodoはこのグラフの意味をGrokに尋ねたが、明確な回答はなかった。Grokは「もう終わりだ」との注釈が何らかのジョークだと解釈し、「矢印は、2024年11月頃の、依然としてほぼゼロに近い時期を指しています。このジョークの面白さは、その対比にあります。つまり、その最低点において、人々はその指標が表すものを『終わった』『死んだ』と断言していたにもかかわらず、その後、状況は回復し、劇的に急上昇したのです。これが、このミームの『完全復活』という部分です」「正確な基礎データ(検索関心度、売上、ユーザー数、ミームの使用状況など)はグラフ上に明記されていませんが、視覚的な表現と注釈によって意図されたメッセージは明確です」とのたまった。

正直なところ、何も「明確」ではないし、もしそれがジョークだとしても、そのどこが面白いのか理解に苦しむ人がほとんどではないだろうか。

Gizmodoはそれでも根気よくこのグラフを調べたところ、Y Combinatorの共同創業者ポール・グレアム氏がほとんど同じグラフを投稿しているのを発見した。

グレアム氏はこの投稿で、それが企業の収益を示していることを示唆したが、やはりY軸が何かは示していない。その後、この投稿のフォローアップで、グレアム氏はグラフがY Combinatorの支援で成功しているAIコードレビューツールのGreptileに関連するものであると述べた。だが、やはりY軸が何かは明確に述べなかった。

これらの投稿に対するリプライは、半ば大喜利的な様相を呈し、Redditにも波及している。そのなかには、「Grokで生成するとよくこういうことになる」という指摘もあった。

結局のところ、グレアム氏の場合は(グラフ上は)非常に成功しているように見えるベンチャー企業がY Combinator出身だと宣伝したかったように思える。またマスク氏は、Xで見かけたそのグラフをコピペして、AIの進歩の度合いを適当に語りたかったようにみえる。もしかすると、ある程度成功した起業家はグラフが何を示すかには興味はあまりなく、パッと見の雰囲気で都合良く物事を語る性質なのかもしれない。

ちなみにこの記事には直接関係ないが、SpaceXの株価は歴史的なIPOを経て現在は大きく下落している。マスク氏の推定資産は先月のピーク時に1兆3300億ドルだったのが、いまやほぼ半分の6840億ドルにまで縮小した。

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