顔は変えられないため流出リスク大
Google新機能「セルフィー動画認証」に懸念。専門家が指摘する重大リスク

Googleは7月23日、セルフィー動画によるサインイン機能を発表した。対象となるGoogleアカウントでは、同日から利用可能となっている。
これは、アカウントから締め出された際などに備え、短時間のセルフィー動画を撮影して本人確認を行う機能だ。ディープフェイクなどによるなりすましを防ぐため、撮影中には首を振るなど、指定された頭の動きを行うよう指示される。通常のパスワードや登録済み端末が使えない場合の代替ログイン手段として位置づけられている。
しかし、この機能については、セキュリティ専門家からリスクを懸念する声も上がっている。Incogniの情報セキュリティマネージャーであるMiguel Fornés氏は、ユーザーは自身のデータを守るため、適切なセキュリティ対策を講じる必要があると指摘する。
同氏によれば、問題は顔の生体認証そのものではなく、生体情報が流出した場合に生じるセキュリティリスクにある。パスワードであれば盗まれても変更すれば安全性を取り戻せるが、生体認証データは一度流出すると再設定もリセットもできない。
つまり、この機能は利便性が高い一方で、その代償としてプライバシーと生体情報の恒久性という重いリスクを抱えることになる。
もっとも、こうしたリスクをできる限り抑える方法もある。たとえば、銀行アプリや主要なメールアカウントなど重要なサービスでは、シングルサインオン(SSO)への過度な依存を避けることが挙げられる。
また、アプリベースの2段階認証を有効にすることも重要だ。これにより、パスワードだけでなく、その都度ランダムに生成される認証コードの入力も必要となる。さらに、最も重要なアカウントについては、YubiKeyのような物理的なハードウェアセキュリティキーの利用も検討する価値がある。
Googleによれば、セルフィー動画は保存され、以後のログイン時の照合に利用されるものの、ユーザー自身が後から削除できるという。それでも、一度流出した生体情報そのものは取り消せない。プライバシーを重視するのであれば、この機能は無効のままにし、パスキーやセキュリティキーを優先したほうが無難と言えそうだ。
- Source: Google
- via: Android Headlines
