その後マイクロソフトは謝罪して復旧を約束

マイクロソフト、ハック被害者のアカウント削除。25年分のゲームと子どもの写真失う

多根清史

Image:daily_creativity/Shutterstock.com

ハック被害に遭ったMicrosoftアカウントのユーザーが、本人確認を済ませたにもかかわらず、アカウントは復旧されず完全削除されたと報告している。

ゲーマーのJoshua Khane氏がマイクロソフトを厳しく批判した投稿が、SNSで拡散している。同氏によれば、自身のアカウントが乗っ取られ、マイクロソフトに助けを求めたところ、事態はむしろ悪化したという。マイクロソフトはKhane氏が正当な所有者であることを確認した後も、アカウントを返却するどころか、すべてを削除したという。

Khane氏は25年分、何千ユーロも費やしたデジタルゲームを失っただけでなく、マイクロソフトのOneDriveにバックアップしていたすべてのデータも失った。その中には息子が赤ちゃんだった頃の写真も含まれていたと主張しており、一連の出来事に強い怒りを示している。

さらに、相次ぐ「本人に責任がある」といった批判的なコメントに対し、Khane氏は自分のアカウント保護をもっと厳重にしておくべきだったことは認めつつも、マイクロソフトにはアカウントを完全削除するのではなく、取り戻せるようカスタマーサポートを提供してほしかったと述べている。

この一件は、ブラジルで別のユーザーがマイクロソフトとの裁判に勝訴したと報じられた直後に起きた。その事例でも、マイクロソフトは不正アクセスされたXboxアカウントを永久停止し、復旧不能と判断したという。ブラジルの消費者裁判所はこれを不当と認定し、アカウントとデジタルゲームライブラリの復元に加え、約400ドルの賠償を命じたと伝えられている

その後、マイクロソフトはKhane氏に対し、X上で謝罪。「購入済みコンテンツへのアクセスを復旧する作業を進めている」とコメントしている。赤ちゃんの写真も無事に取り戻せることを願いたい。

今回の一件は、ソニーが今後PlayStation向けゲームの物理ディスクを終了し、デジタル(ダウンロード)版へ一本化すると発表して物議を醸す中で起きた出来事でもある。今後、デジタル化がゲーマーにとって唯一の選択肢となるのであれば、マイクロソフトやソニーのような企業には、アカウント停止がそのままデジタル資産の消滅につながるリスクをユーザーに負わせない、新たな仕組みの整備が求められそうだ。

関連キーワード: