ハリウッドからの抗議が決め手?
Instagramに批判殺到、新機能を即終了。「他人の投稿からAI画像を作れる」

Metaは、Instagram上の公開アカウントの投稿を無断で参照し、AI画像を生成できる新機能「Muse Image」のInstagram連携機能を無効化した。 先週公開した直後から批判が相次ぎ、わずか数日で撤回した格好である。
Muse Imageは、AIチャット上でテキストプロンプトから画像を生成する機能だ。 問題となったのは、Instagram向けの拡張機能として実装された「公開アカウントの投稿を参照してAI画像を生成する」仕組みである。
具体的には、会話の中で公開中のInstagramアカウントを@メンションすると、そのアカウントの投稿スタイルや写真、コンテンツを参照し、本人の許可なくカスタム画像を生成できた。
Metaは公式ブログで、「カスタムイベント招待状をデザインしたい場合や、共同クリエイティブのコンセプトを試作したい場合、あるいはパーソナライズされたグラフィックを生成したい場合」に利用できると説明していた。
その後、Metaは発表ブログを更新し、この機能について「期待外れだった」とのフィードバックを受けたため、提供を終了したと明らかにした。
この機能は発表直後から強い批判を浴びた。とくに問題視されたのは、自分の投稿をAIによる擬似的な「ディープフェイク」的画像生成に利用されたくない場合、利用者自身が手動でオプトアウトしなければならなかった点である。
設定メニューの奥深くにある「他の人があなたのコンテンツを使って作成・再利用できることを許可」をオフにするか、アカウント自体を非公開にしない限り、自分の投稿がAIに利用される状態となっていた。
米Varietyによると、強く批判したのは一般ユーザーだけではなかった。トム・ハンクス氏やメリル・ストリープ氏らを顧客に持つハリウッドの大手芸能事務所CAAはMetaに懸念を直接伝え、「明確に文書化された同意がない限り、氏名や画像、肖像、声、あるいは創作物が、AIモデルを含む第三者によって利用されるべきではない」との声明を発表したという。 また、俳優組合SAG-AFTRAも組合員に対し、オプトアウトするよう呼びかけていた。
Metaは以前から、個人情報やプライバシーの扱いを巡って物議を醸す施策をたびたび打ち出してきた。現在はテック業界全体でAIブームが続いており、とりわけAIの学習には膨大なデータが必要となる事情もある。そのため、行き過ぎた情報収集や私的情報のずさんな取り扱いが、これまで以上に厳しく批判されるケースが増えている。
