ゲーム売り場からPlayStationが消えることに?
ソニー、ゲームの物理ディスク終了へ。新作はDL専用に、2028年から

ソニー・インタラクティブエンタテインメント(SIE)は、2028年1月以降にPlayStationコンソール(ゲーム機)向けに発売されるすべての新作ゲームについて、ディスク版の生産を終了すると発表した。その理由については、「お客様の購買トレンドや、エンタテインメント業界全体が物理ディスクからデジタルへと移行している状況を踏まえて」と説明している。
2028年1月以降に発売される新作PlayStationゲームは、PlayStation Storeおよび販売店でダウンロード版のみの提供となる。一方で、「すでに発売済みのタイトルや、2028年1月以前にディスク版として発売されるタイトルには影響はありません」としており、既存タイトルや今後発売予定のディスク版を販売終了する予定はないようだ。
SIEコンテンツコミュニケーションズ担当シニアディレクターのシド・シューマン氏は、今回の決定について「デジタルメディアへの需要が物理ディスクを大きく上回るなか、お客様の利用実態や市場環境の変化を踏まえたもの」と説明している。この移行により、「現在のお客様のゲーム購入・利用実態に沿った形で事業を展開」していく方針だという。
ソニーの最新年次報告書によると、2024年におけるPlayStation向けソフト販売のうち、物理ソフトが占める割合は全体のわずか3%だった。ビジネスの実態を見ても、物理ディスクを維持する意義はほぼ失われていると言っていい。
今回の発表は、Rockstar Gamesが『Grand Theft Auto 6』(GTA6)を物理ディスクなしのダウンロード専用で発売すると発表し、物議を醸した数日後に行われた。『GTA6』のパッケージ版には、箱の中にダウンロードコードのみが封入される予定である。
アナリストによると、ゲーム本編のデジタル販売は現在、PlayStation向けソフトで約80%、Xbox向けでは約90%を占めているという。さらに近年はゲーム機本体の値上げが相次いでおり、価格に敏感な消費者にとっては、ダウンロード専用モデルの魅力が一段と高まっている。とくに日本では、ディスクドライブ搭載の通常モデルの希望小売価格が97,980円(税込)であるのに対し、デジタル・エディション日本語専用モデルは55,000円(税込)と、大きな価格差がある。
この動きに対し、海外では物理ゲームのコレクターやゲーム保存活動に取り組む人々から抗議の声も上がっている。しかし、AAAタイトルの大容量化が進む一方で、Blu-rayメディアの容量はすでに限界に近づいており、「ディスクは起動キー代わりで、ゲーム本体の大半はダウンロード」という形態が半ば常態化している。たとえ物理ディスクが手元に残っていても、配信サーバーが停止すれば、ゲームを保存したことにはならないだろう。
さらに、すべてのゲームデータを物理ディスクへ収めようとすれば複数枚組となり、製造費や物流コストがメーカーにとって大きな負担となる。『GTA6』がダウンロード専用とされた背景にも、こうした事情があった可能性がある。
今回の物理ゲーム終了に関する発表は、PlayStation StoreによるPS3およびPS Vitaのサポート終了発表と同時に行われた。PS3向けストアは一部の国・地域において2026年内に順次終了し、その後、2027年に全世界でPS3およびPS Vita向けストアを終了するという。サービス終了後は、新規にコンテンツが購入できなくなる。
購入済みコンテンツはサービス終了後も引き続きダウンロードできるというが、その対応は「移行期間における影響をできる限り軽減するため」「当面の間」とされている。再ダウンロードが必要なタイトルがあるなら、早めに済ませておいたほうが安心だろう。
- Source: PlayStation.Blog(1) (2)
- via: Polygon
